ヒプなのシスマイク
『ヒプノシスマイク×魔法少女リリカルなのは』劇場版公開記念なので初投稿です。
- 某日━━
入間銃兎
- あの…すみません。ちょっと道に迷ってしまって…。ここって、どこを通れば行けますか?
月村すずか
- ふむ……ああ。そこならここから二番目の交差点を右に行って、大通りを道なりに進んでいけばすぐですよ。
入間銃兎
- そっか、ここを通れば…ありがとうございます!
月村すずか
- 構いませんよ。旅行か何かですか?
入間銃兎
- はい。社会科見学の一環で…
月村すずか
- そうですか。私が言うのもなんですが、この辺りは不審者が出ることも多い。大人の人と一緒に行動するべきですよ。
入間銃兎
- はい、気を付けます!ありがとうございました!
月村すずか
- 楽しんでくださいね。
入間銃兎
- ………ハッ!まさかお前が道案内なんてなぁ?これじゃあ兎じゃなくて犬のおまわりさんってか?
碧棺左馬刻
- ……左馬刻、来ていたのか。
黙れよ…。これも仕事の一環だ。お前と違って、俺は真面目な公務員なんでな。
入間銃兎
- よく言うぜ、汚職警官が。んなことよりも、さっさと理鶯の所に行くぞ。
碧棺左馬刻
- 分かってる。もうそろそろ集合時間だからな。
入間銃兎
- ━━━━━━━━━━━━
入間銃兎
- (……で、来たはいいものの……)
入間銃兎
- ……せやから、そういう食材は、塩と胡椒で味付けすると美味しいんや。
八神はやて
- 同感だな。そういった食材は下手に手を加えすぎると素材の味を損なう。そのくらいシンプルなものがベストだろう。
毒島メイソン理鶯
- なるほど…ありがとう、はやて。毒島さんもありがとうございます。勉強になります!
フェイト・テスタロッサ
- ふふっ、おおきに!
八神はやて
- 小官の知恵で良ければ、いくらでも伝授しよう……ん?
毒島メイソン理鶯
- 二人とも、来ていたのか。
毒島メイソン理鶯
- 来ていたのか………
じゃあねぇよ!!!
碧棺左馬刻
- ええっと……その二人の子供は一体……。
入間銃兎
- 道に迷っていたところを、小官が保護した。なんでもヨコハマの社会科見学らしい。
毒島メイソン理鶯
- 八神はやて言います。ご迷惑おかけして、ほんまに申し訳ありません…。
八神はやて
- 私はフェイト・テスタロッサです。
フェイト・テスタロッサ
- ……なあ銃兎。ヨコハマはそんな迷うほど道が入り組んでたか……?
碧棺左馬刻
- 俺に聞くなそんなこと……!
入間銃兎
- 丁度よかった。銃兎は警官だ。彼についていけば、安泰だろう。
毒島メイソン理鶯
- そうなんですか!?よかった……。
フェイト・テスタロッサ
- (やっぱ、俺に来るよな……)
入間銃兎
- ザマァねぇな銃兎。公務員っつーのも面倒だなぁ?
碧棺左馬刻
- ……左馬刻……。この子達を案内するの、お前にも付き合って貰うぞ。
入間銃兎
- あ"!?テメェどういうこったよ!?なんで俺までそんなことを……
碧棺左馬刻
- いい機会だ。この場で公務員の苦労って奴を、お前も味わうんだ……!!
入間銃兎
- ふむ。二人が行くというのなら、小官も付き合おう。
毒島メイソン理鶯
- ほんまにおおきに!
八神はやて
- ありがとうございます!よろしくお願いします!
フェイト・テスタロッサ
- ……クソがっ!
碧棺左馬刻
- ━━━━━━━━━━━━
碧棺左馬刻
- へえ!毒島さん、元は軍人さんなんか!
八神はやて
- 軍は解体してしまったがな。今でも、復活を試みている。
毒島メイソン理鶯
- でも、軍人さんに警察さん…なんか、とっても心強いですね!
フェイト・テスタロッサ
- あっはは……(確かに俺達の近くにいりゃ安全だろうな…)
入間銃兎
- (なんと言っても…)
毒島メイソン理鶯
- …………チッ、やっぱ性に合わねぇ……
碧棺左馬刻
- (アイツに喧嘩売る奴なんて、ヨコハマには早々いないしな……)
入間銃兎
- ところで、碧棺さんのお仕事はなにをなさっているんですか?
フェイト・テスタロッサ
- ………!?
碧棺左馬刻
- それは……
毒島メイソン理鶯
- ああ、彼はただの自営業ですよ。(ヤの付く自営業だが。)
入間銃兎
- なるほど…
八神はやて
- …………。(なんつー誤魔化し方だ…)
碧棺左馬刻
- うん……うん、これなら時間も間に合いそう。なのはを心配させるわけにもいかないし…。
フェイト・テスタロッサ
- ………しかし、お前その『なのは』って奴ばっか気にかけてるな…
碧棺左馬刻
- あれ、そんなことは…
フェイト・テスタロッサ
- (そういえば確かに、歩いてる最中ずっとだったな…)
入間銃兎
- 友人を大切にするのは、いいことだがな。
毒島メイソン理鶯
- はい。とっても大切な、友達なんです。
フェイト・テスタロッサ
- 独りだった私を気にかけてくれて、友達以上に、家族みたいに接してくれて…
クロノ達も本物の家族みたいに…
フェイト・テスタロッサ
- ………。
碧棺左馬刻
- 私、なのは達に貰ってばっかりで…せめて、みんなを守らなきゃって思って…
フェイト・テスタロッサ
- って…!す、すみません!身内のことばっかり話してしまって!
フェイト・テスタロッサ
- お前、分かってねぇだろ。
碧棺左馬刻
- えっ…?
フェイト・テスタロッサ
- 左馬刻…?
毒島メイソン理鶯
- 貰ってばっかり…?そりゃお前が弱けりゃ当たり前だろうが。
いいか、よく聞け。この世に平等なんてもんはねぇ。そんな綺麗事は便所にでも捨てておけ。
碧棺左馬刻
- 強くなきゃ守りてぇもんも守れねぇ、ブチのめしてぇクソ野郎もそのままだ。
それが世界のルールだ、例外は存在しねぇ…。
碧棺左馬刻
- お前、何を…
入間銃兎
- だから、そんなにダチ公が大事なら強くなれ。
そうすりゃ、チャカ向けてくるクソ野郎もブチのめせる。でけぇ盾にもなる。
大事なのは力だ。世界をねじ伏せるだけの力をつけろ。
碧棺左馬刻
- 強い、力…
フェイト・テスタロッサ
- …言いたいのは、それだけだ。
碧棺左馬刻
- …左馬刻らしいな…。
毒島メイソン理鶯
- ちょっと、子供に聞かせるには刺激が強いですがね。
入間銃兎
- あの…ありがとうございます。
フェイト・テスタロッサ
- あ"?なんで礼を言われなきゃなんねーんだよ。俺はお前の勘違いを指摘してやっただけだ。
碧棺左馬刻
- でも…ありがとうございます。
フェイト・テスタロッサ
- ……あー、あー!
ちょっと、私のこと忘れてへん?
八神はやて
- ふふっ、はやても私の大切な友達だよ。絶対強くなって、守ってみせるから。
フェイト・テスタロッサ
- それはこっちも同じやで!
八神はやて
- ……チッ、俺様らしくもねぇ、クソが…!
碧棺左馬刻
- フッ…あ、皆さん。目的地が見えてきましたよ。
入間銃兎
- あ、なのは達だ!
フェイト・テスタロッサ
- あっ、フェイトちゃん、はやてちゃん!
高町なのは
- ふたりともー!
月村すずか
- 早く来なさーい!
アリサ・バニングス
- 皆さん、ありがとうございました!
フェイト・テスタロッサ
- ほんま、おおきに!
八神はやて
- おら、さっさと行けよ。
碧棺左馬刻
- 楽しんでください。
入間銃兎
- 縁があれば、また会おう。
毒島メイソン理鶯
- …さて、俺達も行くか。ところで、今日の用事とは?
入間銃兎
- ああ。テリトリーバトルに向けての話だ。
毒島メイソン理鶯
- そりゃあいい。あの一郎のガキをぶっとばせるような話だろうな…!!
碧棺左馬刻
- (ん…待てよ?さっき案内した子供もいたよな、あそこ…)
入間銃兎
- (…二度手間かよ!?)
入間銃兎