🐶
- 本條さんはお酒いける人でしたか
翡翠
- まあ普通に
綾瀬
- よかったら今度どうですか
翡翠
- ……珍しいなお前からの誘いなんて
綾瀬
- そういう日もありますよ
翡翠
- なんて言いたいところですが、実は知り合いと飲みの話をしていて……向こうも誰か誘うみたいで、俺が一人で行くのもなあって
翡翠
- 人数あわせかよ、合コンみたいだな
綾瀬
- 残念、野郎だけです
翡翠
- いいけどよ
どんな感じの奴?
綾瀬
- ……?えーと…「伊東家の食卓」の伊に「山崎パン」の崎
翡翠
- 雰囲気とか性格だよ
綾瀬
- ああなんだ。急に漢字を聞くから何かと そうだなあ
翡翠
- まさか根暗陰険で夜中までパソコン弄ってるボソボソ小声の何言ってるかわかんないオタクタイプってわけじゃねえだろ
綾瀬
- 随分具体的ですね
翡翠
- 前そんな奴と行ってさ、なんつうか合わないんだよな。酒は楽しく飲みたいし
綾瀬
- ふむ……ボソボソ小声以外は当てはまるな
翡翠
- パス
綾瀬
- それは困る
じゃあ見に行きますか
翡翠
- は?いつ
綾瀬
- 今
翡翠
- 仕事中だろ
綾瀬
- すぐそこですから
翡翠
- すぐって
綾瀬
- いたいた、あれですよ あの奥の席のファイル読んでる奴
翡翠
- なんだ刑事か
綾瀬
- 伊崎警部補、知りません?
翡翠
- 名前は聞いたことあるかも
綾瀬
- あいつ悪名高いからなあ
翡翠
- 伊崎殿
澪
- はい
恵
- あの方々伊崎殿のお客さんではありませんか
澪
- さあ
恵
- さあって……めちゃくちゃこっち見てますぞ
澪
- お偉いさんは人間観察するくらいヒマなんじゃない?いい身分だねぇ
恵
- お呼びしますかな
澪
- ポチに質問
恵
- はい!
澪
- キミが誰かに用事があるとする。その人は目と鼻の先にいる。キミならどうする?
恵
- 声をかけますな
澪
- でしょ、つまりボクは関係ないわけだ
恵
- あっ目があった
澪
- ハァ……仕方ないなあ
「こんなところで油うってどうしましたか。お暇を頂いたんですか」って聞いてきてごらん
恵
- 言えませんな!!絶対!!
澪
- いけるいける
恵
- 相手は警視殿でありますよ!?自分、首がちょんぎられるのであります
澪
- ねぇ
恵
- ボクとあの人、どっちが怖いのかな
恵
- ウッス
澪
- あの…えと……
澪
- 伊崎から伝言かな
翡翠
- 用件をお尋ねしろと…
澪
- 嘘は駄目だろ。
「こんなところで油うってどうしましたか。お暇を頂いたんですか」くらい言ってるんじゃない
翡翠
- 聞こえてましたか!?
澪
- 当たった
翡翠
- 仲悪いの
綾瀬
- 程々に良いですよ
翡翠