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ひとり劇場

人狼ゲームinアルケミアストーリー

1日目[深夜]〜密談〜

見習い冒険者アネリは、自室で机に向かっていた。 机上の魔方陣からはホログラムの枠が浮かび上がっており、そこには司書エラリーが映っている。
見習い冒険者アネリ
「ねぇ、どうしてユータくんの占い先に、私を入れたのかしら」
司書エラリー@共有
『頭の悪いお前にはわからないだろう。もしユータが偽物で、お前を占うフリをし、お前が人狼だと主張したとしよう。すると、どうなる』
見習い冒険者アネリ
「どうって……ああ、そっか!私は共有者だって言えば、ユータくんの偽が確定するのね!」
司書エラリー@共有
『そういうことだ。確率は低いが、決まれば強烈な作戦だと思われる』
見習い冒険者アネリ
「じゃあエラリーさんは、ユータ君が偽だと考えてるの?」
司書エラリー@共有
『どちらかと言えば、な。今の時点では僅差だが』
見習い冒険者アネリ
「……そう」
暫し、沈黙が流れる。
司書エラリー@共有
『明日からは襲撃が始まる。もし俺が殺されたら、まとめ役をするのはお前だ』
見習い冒険者アネリ
「えっ!?」
司書エラリー@共有
『当然だろうが』
見習い冒険者アネリ
「え、えっと……その時になって、占いや霊能みたいに偽物が出てこないかしら」
司書エラリー@共有
『可能性は低いが、ないとは言えないな。俺がすぐに殺されないようであれば、お前の正体も早めに明かした方が、人間側の視界もクリアになるだろう。なんにせよ……』
司書エラリー@共有
『俺とお前、両方が生き延びたままゲームが終わるとは思わない方が良い』
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アネリはベッドに潜りながら、エラリーが最後に残した言葉を反芻していた。 自分が死ぬのも、仲間が死ぬのも、同等に恐ろしくて仕方がない。
見習い冒険者アネリ
「カルリト……」
無意識に、かつてパートナーだった男の名を口にする。 この状況は、自分への罰なのだろうか? 吐き気がこみ上げるのを感じながら、アネリは強制的な眠りに落とされるのであった。

7  

投稿日時:2018-04-13 00:08
投稿者:ヤオ
閲覧数:2

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