さよひな
- 氷川家のリビング
日菜
- さ〜よ♡
日菜
- さ、さよ…?
紗夜
- たまにはこういう呼び方もいいかなーって思って♪
日菜
- 紗夜って……そう呼びたいのなら別にいいけど///
紗夜
- うーん、それほどでもないかなぁ
日菜
- あなたねえ……
紗夜
- だって!おねーちゃんはおねーちゃんなんだもん!
日菜
- だからおねーちゃんって呼ぶのが一番しっくり来るかなあ
日菜
- そ、そう……
紗夜
- ……あの……でも……
紗夜
- ……?
日菜
- ……時々なら紗夜って呼んでもいいのよ///
紗夜
- えっ、やだよ
日菜
- どうしてよ!
紗夜
- 5分しか生まれる時間が違わないのよ!?別に呼んでもいいじゃない!
紗夜
- だっておねーちゃんはおねーちゃんなんだもん!5分だけでも私より先に生まれて来たのがおねーちゃんなんだよ?
日菜
- だから、おねーちゃんって呼び名を捨てたくないよ……私とおねーちゃんを繋げる魔法の言葉なんだもん……
日菜
- ……………………
紗夜
- 日菜…………
紗夜
- あなたは私にとって世界で1つの大切な人よ
紗夜
- だから、その繋がりが呼び方1つで変わるなんて事絶対にないわ
紗夜
- あなたの好きなように呼びなさい
紗夜
- おねーちゃん……!
日菜
- ありがとう……
日菜
- それでも、おねーちゃんはおねーちゃんだよ
日菜
- それは繋がりが壊れる事に怯えてるからじゃなくて
日菜
- きっと……私がそう呼びたいから
日菜
- だから、おねーちゃんって呼びたいな
日菜
- ……好きにしなさい
紗夜
- (ありがとう。私の妹に生まれてくれて)
紗夜
- (自然とそう思えたことが、とても嬉しかった)
紗夜