Magic Festival【慈音の誕生日】の巻
自創作のなんちゃって小説です…!!
- Magic Festival
【慈音の誕生日】の巻
霧川 雫
- 今日は2月19日
つまり
霧川 雫
- 慈音の誕生日だあああああああああああああああ‼️‼️‼️
湯川 実友
- みともうるさーーーい‼️💢
古也 力兜
- 近所迷惑!!
古也 力兜
- ここ学校だから
湯川 実友
- そういうことじゃない
古也 力兜
- そう、今日は香川フレンズ
慈音の誕生日なんだ
同じ四国組としていつも仲良くやっているのでお祝いしないわけにはいかない……!!
霧川 雫
- っていうのが建前ね?
白井 萌
- た!?!?!?
白井 萌
- 建前っ!?!?何のことかしらっ?
湯川 実友
- 萌知ってるよぉ!!
白井 萌
- ほんとはねー…
白井 萌
- いやいやいやいやいや!!
湯川 実友
- りっきぃも知ってるよぉ♥
古也 力兜
- 萌の真似すんなw
湯川 実友
- 慈音なんて恋愛対象でもなんでもないから!!
湯川 実友
- とか言いつつも
慈音といるとなにかと意地をはってしまい、素直になれないところや
慈音をに優しくされると
ちょっとだけ
ほんのちょっとだけだけど
「ドキッ」ってしてしまうのも
慈音が好きだからなのかな…?
白井 萌
- 誕生日会の計画たてなきゃねっ!
白井 萌
- 萌が声をできるだけ小さくして言う
慈音はとんでもない地獄耳の持ち主。
5キロ先の内緒話も聞こえちゃうくらい
ヘッドホンを取ると10キロ先まで聞こえるらしい
生活するのに不便しないのかな?
とか今更に思ってみる
湯川 実友
- でも慈音だし、うどんとかプレゼントしとけば良さそうだよねw
湯川 実友
- 誕生日プレゼントまでうどんかよ
古也 力兜
- 私たち3人は
ちょうど円陣を組むような形で固まり、ひそひそ相談する
緑川 慈音
- いや、聞こえてるから
緑川 慈音
- げっ
湯川 実友
- 慈音近くにいたんだー!
白井 萌
- そりゃあね
緑川 慈音
- ほんと地獄耳って不便だわ……
サプライズも一苦労
いや、もうサプライズは諦めた方が良さそうだけど
古也 力兜
- じゃあ、この際だから言っちゃうけど
誕生日プレゼント何が欲しい?
古也 力兜
- うーーーーん……改めて聞かれてもなあ…
緑川 慈音
- うどんじゃダメなの?
湯川 実友
- うどんはいつでも食べられるわ
嬉しいけれど!!
緑川 慈音
実はね
実を言うとね…
慈音へのプレゼントはもう買ってあるんだ
新品のヘッドホン
ちょっと前に街で見かけて、小遣い貯めて買ったんだけど
素直じゃない私のことだから言いたくない…
萌とりっきーに茶化されるのは目に見えてるんだ……
こんな調子じゃ
渡せずじまいとか…
私ならやりかねない…
白井 萌
- じゃあ、カフェで誕生日しようよー!!
白井 萌
- しばらく沈黙が続いたあと
萌が提案してくれた
白井 萌
- この前駅の近くに可愛いカフェ出来たんだよ〜!!
萌そこに行きたい!
白井 萌
- (萌が行きたかっただけかいっ!)
湯川 実友
- 心の中で突っ込む
湯川 実友
- いいね!オレもあそこのケーキ美味しそうだなって思っとった!
古也 力兜
- んじゃあたしもそれでいいよー
湯川 実友
- 慈音は〜?
白井 萌
- みんなが言うなら!
ボクも気になるし!
ありがとう!!
緑川 慈音
私たちは放課後、そのカフェに集合することになった
待ち合わせ時間より割と早めに到着
いや、楽しみとかじゃないから!!!!
部活が早めに終わっただけだよ!!
とか言って
ほんとはちょっと早めに上がらせてもらった
先生ニヤニヤしながら見送ってたなぁ…
……誤解だ……
緑川 慈音
- あれ、まだみともだけ?
緑川 慈音
- しばらくすると慈音がやってきた
緑川 慈音
- そうだよー
2人はまだみたい
湯川 実友
- 待ち合わせ時間を過ぎても2人は来ない
湯川 実友
- 何してるんだろ…
湯川 実友
- すると
携帯にりっきーからのメッセージが届いた
湯川 実友
- ごめんみとも!!!!
オレたち部活長引きそうでカフェ行けないかも!!
古也 力兜
- はー!?!?
湯川 実友
- 萌もごめんって言ってる!!
古也 力兜
- …………
古也 力兜
- とか言ってさ
湯川 実友
- 私と慈音で2人でラブラブしてこいとかそういう魂胆でしょ?
湯川 実友
- あ、バレたか
古也 力兜
- バレバレだわ
古也 力兜
- まぁ…
古也 力兜
- それなら話は早いな!
楽しんでこい💞(*˘ ³˘)
古也 力兜
- 後で覚えてろよ
湯川 実友
そんなことだうろと思った!!!!
みんなりっきーの事を紳士とか言ってるけど、アイツ紳士要素微塵もないから!!!!
紳士の皮をかぶった化けグモだから!!!
湯川 実友
- 萌とりっきー、部活で来られないみたい
湯川 実友
- えっ…珍しいな
緑川 慈音
- だよねー
湯川 実友
- 本当のことは言わないでおく
でも
チャンスと言われたらチャンスなのかも…
勇気を出すんだみとも!!
湯川 実友
- で……でもさっ!せっかくやし入らん?
湯川 実友
- そやなー
緑川 慈音
カフェの中は真っ白な壁に観葉植物が映える本当にオシャレな感じ
湯川 実友
- おぉ、すごい…
湯川 実友
- 女子力の塊の萌とは違って
私はこういうところにあまり入らない
ドキドキしてしまう…
それは慈音も同じだったようで
湯川 実友
- なんだか慣れないな……
緑川 慈音
- こういうカフェは萌とりっきーの方が合うんだよ
私たちは席にすわり
それぞれの好みのケーキを頼む
緑川 慈音
- ケーキもやっぱオシャレやな…
緑川 慈音
- やね…
湯川 実友
- 沈黙というわけでは無いけれど
気まずい空気が漂う
私たちのテーブルの空気だけ
どんより重くて
真っ白な壁を汚してしまいそうな感じ
普段なら萌がずっと喋っているから和やかな雰囲気だったのか……
湯川 実友
プレゼント、渡した方がいいのかな?
ケーキ早く来ないかな…
すごく待った気がするのだけど、実際は5分も経っていない
湯川 実友
- あのさ…
湯川 実友
- うん、
緑川 慈音
言うんだみとも…!!!!
緑川 慈音
- 誕生日プレゼント……
湯川 実友
- うどん?
緑川 慈音
- 違うわw
湯川 実友
- 実はもう準備してる
湯川 実友
- へぇ…!
緑川 慈音
慈音の大きな目が倍になったような
すごくビックリしてる
もうここまで言ったからには出してしまわないと!
緑川 慈音
- これ…
湯川 実友
- ヘッドホンが入った袋を差し出す
湯川 実友
- 開けてみてよ
湯川 実友
- 慈音は恥ずかしそうにしながらも丁寧に袋を開けた
湯川 実友
- …ヘッドホン…!
緑川 慈音
- えっと…
湯川 実友
- 慈音が今使ってるやつ長年使ってるみたいやし、新しいのどうかな…思って…
湯川 実友
長年使っているのなら思い入れとかあるのかもしれない…
なんでヘッドホンにしちゃったんだろう…
とか今更思ってももう手遅れ
次の言葉が見つからず、うつむいていると
湯川 実友
- みとももプレゼントとか用意するんやな…w
緑川 慈音
- いつもの
私をからかう時の顔
普段ならカッとなって言い返して、売り言葉に買い言葉になるのだけど
心に微塵の余裕もない今
その笑顔はすごく安心する
緑川 慈音
- どういう意味よ……
湯川 実友
- そして私もいつもの可愛げのない返し
湯川 実友
- って言うのは建前で…
緑川 慈音
- た!?!?!?
緑川 慈音
- 建前っ!?
湯川 実友
- これすごく欲しかったやつや…!!
緑川 慈音
- 慈音の目がキラキラしている
緑川 慈音
- でもこれ高かったやろ?
緑川 慈音
- ど…どうだろう……
湯川 実友
- ぶっちゃけ値段とか全然覚えてないや
湯川 実友
- ありがとうみとも!!
緑川 慈音
- 眩しいくらいの笑顔の慈音
こんな顔もするんだ…
もう色々思考が追いつかなくてフリーズしていたところに
ケーキが来た
はっ!!!ケーキ!!!
緑川 慈音
- けっ…ケーキ食べよっ!
湯川 実友
- よっしゃー!
緑川 慈音
- いただきまーす!!
湯川 実友
- そこからは
いつも通りに会話が弾んで
萌とりっきーの恋の話とか
普通に盛り上がっていた気がする
それでもやっぱり2人っきりって緊張はしていたのだと思う
ケーキの味が思い出せないよ…
これは明日2人に報告しなきゃいけなくなるぞ…
でも多分
珍しく素直になれた1日だったと思う
いつか本当に素直に
この想いを伝えられる日が来るといいけれど。
湯川 実友