人見轢沙子と読者と妖怪の秋
2人の世界
- 轢沙子と名無し。2人は雨の中買い物に出てた
ナレーター
- ひどい雨ね。自転車にも乗れないから徒歩で行くしかないわ
人見轢沙子
- ・・・私の場合電動自転車あったからそれで行けたのにね
読書と妖怪の秋
- 電動自転車っていうからにはきっと自動で動くんでしょうね
人見轢沙子
- ・・・便利よ
読書と妖怪の秋
- ・・・ん?けど電動自転車なんて名無しさんが買ったの?
人見轢沙子
- ・・・ジャケ姉さんのお下がりよ。少し古い電動自転車なの
読書と妖怪の秋
- あの2人、出ていく前にいろいろと残してくれたのね
人見轢沙子
- ・・・そうよ。寂しいのは変わりなかったけど
読書と妖怪の秋
- 離れる意味はあったのかしら・・・。ねえ?名無しさんって本当に名前ないの?
人見轢沙子
- ・・・無いわ。生まれたときから名前なんてなかったもの
読書と妖怪の秋
- 私ですら、名前はきちんとあるのに・・・。2人から名前貰わなかったの?
人見轢沙子
- ・・・貴女呼ばわりだったわ。今更名前なんて意味無いと思うの
読書と妖怪の秋
- ダメよ!ちゃんと名前付けないと!私が名前で言ってあげるわ!
人見轢沙子
- ・・・何かいい名前でもあるの?
読書と妖怪の秋
- ・・・ムラサキとかどう?貴女の髪色紫だし、シンプルでいいと思うわ
人見轢沙子
- ・・・貴女がそういうなら、そう呼んでいいわ。轢沙子ちゃん
読書と妖怪の秋
- 轢沙子でいいわ
人見轢沙子
- わかったわ。轢沙子
読書と妖怪の秋
- そうしているうちにスーパーにたどり着く
ナレーター
- 着いたわ。さあ、暗くならないうちに買い物しましょう?ムラサキ?
人見轢沙子
- ・・・ええ、轢沙子
読書と妖怪の秋
- 2人は買い物を終える
ナレーター
- 荷物は私が持つわ・・・ってしまった。傘が持てないじゃない
人見轢沙子
- ・・・2人で一緒に傘に入りましょう
読書と妖怪の秋
- ありがとう、ムラサキ
人見轢沙子
- ムラサキは轢沙子より小さいため轢沙子は少し屈んで入らないといけなかったが、それでも歩ける程度だった
ナレーター
- ・・・大丈夫、轢沙子?
読書と妖怪の秋
- 大丈夫よムラサキ
人見轢沙子
- しかし車が前から来て水たまりを跳ねる
ナレーター
- 危ないわ!ムラサキ!
人見轢沙子
- きゃ!
読書と妖怪の秋
- 轢沙子がムラサキを引き寄せると2人はそのまま抱き合うような形になった
ナレーター
- ふーっ。狭い道なのに何飛ばしてんのよ・・・。って大丈夫?
人見轢沙子
- ・・・う、うん。轢沙子の胸、暖かい
読書と妖怪の秋
- ん?そう?
人見轢沙子
- ・・・怒らないの?
読書と妖怪の秋
- ムラサキに、なら、別に構わないわ
人見轢沙子
- 轢沙子・・・
読書と妖怪の秋
- ふふ、ムラサキ・・・
人見轢沙子
- いい雰囲気になってたとき
ナレーター
- うおーい!2人ともー!
未来世紀のブロンド巫女
- ブロンドの声がして慌てて2人は離れた
ナレーター
- おわっ!?ブロンドちゃん!?
人見轢沙子
- ・・・迎えにきたの?
読書と妖怪の秋
- そうだよ!ちょっと遅いし!やっぱりもう1人着いていけばよかったな!
未来世紀のブロンド巫女
- 大丈夫だったのに
人見轢沙子
- そんなこと言わない!さあ帰るぞ!荷物半分ぐらい持つからな!
未来世紀のブロンド巫女
- ブロンドが荷物を半分持ち、3人で歩く
ナレーター
- ・・・
読書と妖怪の秋
- ・・・
人見轢沙子
- ん?どうした2人?顔が赤いぞ?
未来世紀のブロンド巫女
- な、なんでもないわ
人見轢沙子
- ・・・なんでもない
読書と妖怪の秋
- ふぅん?そうか?
未来世紀のブロンド巫女
- 轢沙子とムラサキ、距離が縮んだのであった
ナレーター