とある夕暮れの夢。
夢の世界に、少し閉じ込められちゃった少女達の話。
- あれー?
真里。
- なした??
アルーヴァ
- まさか…まさか…?
Miki
- …何だと思う?
真里。
- いや知らんし
Miki
- うむ
アルーヴァ
- 相変わらずだなぁ…
真里。
- じゃあ一つ。
真里。
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真里。
- なにそれ
アルーヴァ
- いや…あり得ないけど風景なんだよね…
真里。
- 嘘乙。
Miki
- ほんと!!!
真里。
- そう、今私『海月 真里』は異世界?にいるのである。
真里。
- 持ち物はスマホと身につけていた物だけ。
真里。
- よりによってトークアプリの相手はこいつらのみ。
真里。
- ネットで配信者として、カワボを武器に奮闘している…『天然』。『アルーヴァ』、もとい『若野 葵心』。
真里。
- ちなみにそこそこすごい。
真里。
- …と、
真里。
- 三十回目の「失恋なう」、『Miki』こと『天翔 美希』。その美貌に堕とされた男多数。
真里。
- ちなみに私はというと、平々凡々な一般人。
全く異世界なんかに取り込まれるような人間なんかではない。
真里。
- 別に異能力が覚醒するとかそんな展開は予定していない。
真里。
- いや…すごいなここ
真里。
- 真っ白な部屋に雑にテクスチャ貼り付けた…みたいな。
そっちの方詳しくないけど。
真里。
- さて、ここで吉報。
アルーヴァ
- あたしも来ちゃった(*´ω`*)
アルーヴァ
- は?
真里。
- 実は…
Miki
- 私もだったりする。
Miki
- …はい??
真里。
- …っても、この狭さじゃ似た違う世界だなこりゃ
Miki
- そだね
アルーヴァ
- あ…うん…そうっぽいね
真里。
- とりあえず、状況整理しようか
Miki
- お、おけ
真里。
- とりあえず…あたしは…皆と別れた後…
アルーヴァ
- 気が付いたらここにいた…
アルーヴァ
- 私もそんな感じ
真里。
- 私も…
Miki
- あ…いまちょっとした伝承思い出した
真里。
- あ…奇遇だね、あたしも
アルーヴァ
- え?なにそれ知らない
Miki
- え?知らないの?
真里。
- 夕暮れ時の夢。
真里。
- 知らないよ??
Miki
- んとね…この地域はこの時間になると神隠しが起こるの。
真里。
- 夕暮れ時。
真里。
- こういう伝承はどこの地域にもあるけど、ちょっと違うのは、
真里。
- 『誰も居なくなった事に気が付かない』の。
真里。
- えっ…救助は…??
Miki
- 来るはず無いよ
真里。
- 肉体はちょっと空ろな目をして歩いて、いつもの生活を送ってる
真里。
- つまり今の私らは精神だけ
真里。
- …まじかよ
Miki
- さて…なんか無いかなぁ…
真里。
- あ、メモあるよ
アルーヴァ
- …伝承の話?
アルーヴァ
- 見せてー!
真里。
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アルーヴァ
- …?
真里。
- そのメモの端…なんか書かれてない?
真里。
- あ、ほんとだ
アルーヴァ
- え、どこ?
Miki
- んと…「脱出する方法は、ない。」
アルーヴァ
- ダメじゃん!!
アルーヴァ
- えぇ…どすんのこれ
Miki
- …?なにこの…指輪…?
真里。
- 指輪…?
…あ、ホントだ
アルーヴァ
- うちにもある!!!
Miki
- なんだろ…?
真里。
- 身につけてみる。
真里。
- …と。
真里。
- まぶ…しっ
真里。
- ふにゃ…!?
アルーヴァ
- わーっ!??
Miki
- 帰り道
真里。
- …ここは…
真里。
- 間違いないね、私たちが別れた十字路だよ。
アルーヴァ
- 指輪で戻ってきた…?
Miki
- みたいだねぇ…
真里。
- ねぇ…怖いからさ、一緒に帰ろう?
真里。
- うん…帰ろう、みんなで。
Miki
- そうだね…嫌な予感はするけど…
アルーヴァ
- …大丈夫だよ…
真里。
- 皆居るから…
真里。
- To be continued…?
真里。