パーティー潜入任務 ①(シオン)
中学生編。ジョセフが聞いたら「オーノー!歯がガタガタ鳴りそうだぜェーッ!!」と言ってくれるような台詞を言わせるように意識してるけど全然思いつかないのでほとんどパロディ。
- ストーリー補足
(パーティに潜入した幹部を尾行するパンドラ中学生組。
勿論即刻バレ、真木たちから 危険な任務だったらどうするんだ と叱責を受けるも、今回は杞憂だったため 兵部直々に「慰安も兼ね各々自由に過ごしていい」との許しを貰う。
カガリはカズラに引っ張られ、パティは“何か”を見つけたのか 鼻息を荒くして何処かへ消えて行く。
一人残された澪は、久しく忘れかけていた寂しさが込み上げる。)
- ……はぁ…。
澪
- (カガリにはカズラ、紅葉姉にも幹部の三人。花居千里には東野、女王達チルドレンにはお互いがいて…それなのに、あいつらは少佐まで……)
- お一人ですか、そこのお嬢様?
シオン
- “と言うのが定石かな?”と続けるアルト。
暗い思考の海に囚われていた澪の耳に、この場では聞こえないはずの声が届く。
- シオン!?どうしてここに…!!
澪
- 実は、今回のパーティはバベルの懸案でもあったんだ。まあ、それも取り越し苦労だったみたいだけど……
それで、僕らが任務に割り当てられたという訳さ。
シオン
- じゃあ、チルドレン達も……。
澪
- 浮き足立っていた気持ちは、一瞬して嘘のように萎んでいった。彼がここに居るのも、女王達のついで。彼がそのために足を運んだのだと思うと、何故か心に淀みが混じるのだった。
- 彼女達には先に帰ってもらったよ。心配なさそうだったから、催眠の僕を付けて抜けて来たんだ。
君の姿が見えたからね。
シオン
- 思わず俯いたまま瞠目する。彼がここに来たのは、自分のため?女王でも、女神でも、女帝でもなく。そう気付かせるには充分なシオンの言葉に、耳が熱くなる。きっと、顔も真っ赤に火照っているに違いない。
- 本当は駄目なんだけど…
シオン
- 内緒だよ?と目を細めて微笑むシオンに、胸が締め付けられる。最近よく心の中に訪れる、この感情。
それに名前を付けられるのは、もう少し後のおはなし。