KOF宿敵組+fkmt越境(1)
好きなキャラ、京・庵・アカギ・カイジが鷲巣邸で一同に会して暮らす感じ。
- ……ジリリリリン……
- (電話……?)
アカギ
- はい……?
アカギ
- あぁ、岡本さんかな?
俺、二階堂ベニマルです、ご無沙汰してます。
ワシズのじいさまはお元気ですか?
紅丸
- え……? ワシズは……
アカギ
- まぁご健勝ですよねー。わかってます。
ちょっと今日はお願いがありまして……。
俺の悪友とそのツレ、というのかなぁ?
紅丸
- そいつらが、ちょっと金に困ってまして。
俺、今海外なんで……、
俺が戻るまで、そいつらと遊んでやっててもらえませんかね?
紅丸
- 殺しても死なないような奴らなんで、多少遊びが過ぎても多分大丈夫ですから!
紅丸
- え? いや、だから……
アカギ
- 1ヶ月半ぐらいしたら戻る予定なんで、それまでダチども2名、よろしくお願いします!
紅丸
- それではまた!!
紅丸
- ……切れちまった……。
アカギ
- ワシズの孫か……?
アカギ
- よろしくって言われてもなぁ……
アカギ
- ……もう誰も、ここにはいないんだがな……。
アカギ
- ガランとした豪邸。
……と。
豪邸を囲む広大な庭の向こうから、
バイクの爆音が近付いてくる。
アカギはゆっくりと、
豪邸から庭へと歩き出す。
- スッゲェ豪邸だな……!
ベニの家よりデカイんじゃねぇか?
京
- フン……、
成金らしい趣味の悪い家だな
庵
- まぁそーだな。けど、待遇は期待出来そうじゃねぇか!
京
- しかし、広い庭だな……。
お、誰か来るぜ。迎えか?
京
- ……迎えの者にしては、格好が屋敷とそぐわんが
庵
- 息子か? まぁいい。
おーい、アンタ!
京
- ん……?
アカギ
- よぉ。俺、ベニマルのダチの草薙京ってんだが
京
- あぁ……、電話の……
アカギ
- おっ、聞いてるか!
そんなら話ははぇえな。
しばらく世話になるぜ、よろしくな!
京
- ……まぁ、好きにしなよ。
誰もいない家だけど
アカギ
- 出掛けてるのか?
じゃ、勝手させてもらうぜ
京
- ……どうぞ
アカギ
- 待て、貴様はどこへ行く。
家主が不在では、勝手するにも加減がわからん
庵
- おめぇはこの家で何をするつもりだよ!
京
- わりぃな、コイツ常識なくてよ
京
- 貴様に言われる覚えはない!!
庵
- ……家主、ねぇ……
アカギ
- ま、夜までには戻りますよ。気が向けば
アカギ
- そうして歩み去っていくアカギを、
見送る京とイオリ。
- 変な奴だな……
京
- まぁいい。とりあえず食堂だ!
食いモン探しが先決だぜ!
京
- フン、気に食わんが同感だ!
庵
- ……繁華街……
雀荘・「リンリン」
- (グッ……! クソッ……!!
何で、何で……!!
何でいつも俺だけがこうなる……!!)
カイジ
- (珍しくパチンコで勝ったってのに……!
節約すればギリ1ヶ月は暮らせるぐらいの勝ち金を得たってのに……!)
カイジ
- (雀荘・「リンリン」……。
メイド服姿の可愛い女の子と麻雀が打てる……!
その看板に惹かれて、ついふらっと入店しちまった……!!)
カイジ
- (だがこの店のレートは所詮お遊び……!
勝っても大して金にはならないが、反面、負けても大した痛手にはならない、そういう店……!)
カイジ
- (店員がメイド服姿の女の子という点で、他店よりワンゲーム代が少しばかり高いが、べらぼうに高いわけでもない……!)
カイジ
- (つまり俺は……、
勝ち金のごく一部の出費で、ほんの少しばかり、可愛い女の子と楽しく過ごしたい……!
無為の日常に、僅かな安らぎを得たいと……)
カイジ
- (今日という日のご褒美、僅かながらの贅沢のつもりでこの店に入っただけだというのに……!!)
カイジ
- (何で、こうなるんだ……!!)
カイジ
- クッソー!! リーチだぁ!!
カイジ
- ……残念。
それは通らない……、ロン!
アカギ
- スーアンコ
ダイスーシー
ツーイーソーの、トリプル。
144,000
アカギ
- なぁっ……!?
と、トリプル……!?
ぐ、ぐにゃあ〜〜
カイジ
- ……東一局、俺の親番から動いてないけど……
アカギ
- トビアリにしておいた方が良かったんじゃないの? カイジとやら……
アカギ
- ふざけろっ……!
勝負は、まだまだこれからだ……っ!!
カイジ
- へぇ……? 折れる気はないのか……。
面白い……!
アカギ
- (クソッ……! 余裕な顔しやがって……!!
だがまだ一局目……!
勝ち目は俺にもあるはずだ……!
女の子たちはすでに◯目……。
流れを、とにかく流れを変えるんだ……!!)
カイジ
- (ゴミ上がりでもいい、とにかく速攻手で……!!)
カイジ
- あ、テンホー……。
96,000
アカギ
- ぐ、ぐにゃあああ〜〜
カイジ
- ……4時間後……
- ……まだやるのかい……?
アカギ
- 当たり前だ……っ!
このまま……このままで終われるか……っ!!
カイジ
- 所持金、全身の部位を失っても折れないその気概は認めるが……
アカギ
- もうお前に賭けるものはないじゃないか
アカギ
- ある……っ!!
カイジ
- まだ、ある……っ!!
カイジ
- この俺の、魂を賭ける……っ!!
カイジ
- 俺の魂を賭けて、勝負しろ……っ!
アカギ……っ!!
カイジ
- はぁ……?
アカギ
- ククッ……、魂か……。
面白い。受けてやろう、この勝負……!
アカギ
- ……20分後……
- ま、負け……!!
負けちまった……!!
カイジ
- 何もかも……、すべて失っちまった……!!
カイジ
- ……今の局……
アカギ
- 15順目のこの手は、わりと良かった
アカギ
- が……、俺には効かない……!
アカギ
- (何なんだ、コイツは……!
コイツは天運だけじゃない……!
読みが、悪魔掛かっている……!!)
カイジ
- (ま、まさか……、
本当に悪魔……!?)
カイジ
- いずれにせよ、負けは負け……
アカギ
- お前はすべてを失ったわけだが……
アカギ
- まさかここで、お前をバラバラにするわけにもいかないしな……
アカギ
- くっ……!!
カイジ
- 仕方がない。着いて来な、カイジ
アカギ
- ど、どこへ行くんだ……?
カイジ
- ……聞く必要はないだろ。
お前は俺に負けたんだから
アカギ
- ぐっ……!!
カイジ
- ……ワシズ邸……
食堂は地下貯蔵庫ともども、
ひっちらかっていた……。
そして大量の高級酒の空瓶とともに、
床に転がり、寝こけている
京とイオリ……
- ……ま、予想はしてたけど。
ヒドイね
アカギ
- 俺が頼まれる筋合いもないが、
何も知らない孫の頼みだしな……
アカギ
- カイジ
アカギ
- ひっ! な、何だよ……!?
カイジ
- とりあえずここ、片付けて。
それから、この二人の世話をしてくれ
アカギ
- へ……?
か、片付けと世話……?
カイジ
- そ、それだけか……?
カイジ
- あぁ。
俺はもう寝るから、よろしくな
アカギ
- ……ま、マジか……?
カイジ