なんのパロかわかるかしら
- …私に構わず、先に行ってください。
菊夜
- 私はもうわかったんです。
菊夜
- 人間には2種類居るんです。
土壇場で臆して動けなくなってしまう人間と。
そこで奮い立つ人間と。
私は………その、駄目な方。
菊夜
- でもね、フーゴちゃんは違います。
貴女は出来る子。
貴女は勝てる子なんですから。
私に構わず、前に進んで下さい。
菊夜
- ……………………………………。
フーゴ
- ………だから!私に構わず先に進んでください!
人は勝てなきゃ嘘だ!私は、今まで負けに負け負け続けて、ここまで堕ちてきた!
私は貴女に救われたんです!だから、貴女にここで死んでほしくない!
菊夜
- …………………………お前。
フーゴ
- …振り返らないで下さいね。
私みたいに、負けちゃあだめなんですよ。
私みたいに、無意味で、無駄で価値のないような、そんな人生を送っちゃあ駄目なんです。
そんな一生を、フーゴちゃんにはして欲しくない。
貴女は出来る子。
貴女は勝てる子なんですから。
菊夜
- ……………………………………………………。
無意味なんかじゃない。
フーゴ
- 最後の最後まで私のことを、人の事を思いやれる人間がどれだけ上等か。
フーゴ
- だから、お前にはもっと自分に自信を持って欲しかった。
フーゴ
- なぁ………………おい。
フーゴ
- ……………………………………………………………………落ちたか、あの馬鹿。
フーゴ
- 私を怖がらせないために。不安にさせないために。
暴れもせず叫びもせず、無言で落ちていったのか。
フーゴ
- …維持を見せつけたな。
最後に、弱い自分に打ち勝ったのな。
最後の最後で、強さを得たんだな。
フーゴ
- …………………………意思を託されるとか。
受け継ぐとか。
…ほんっと、面倒くさいけど。
ご主人様のお願いなら、仕方ないか。
フーゴ
- いいよ、菊夜。
私は勝つ。お前のために勝つ。
今度こそ私は勝ってみせる。
だから…少しだけ、待っていろ。
フーゴ