スレイヤーズ×グランブルーファンタジー コラボ エピソード0
リナとガウリイがファータ•グランデ空域に来る前の会話。いろいろ設定捏造してます。
- とある山奥…盗賊のアジトと噂される場所にやってきたリナとガウリイだったが…
ナレーター
- なんで!盗賊がいないのよーー!
リナ
- お前さんが見境なく盗賊団を壊滅させるから、この世界から盗賊が消えちまったんじゃねえか…?
ガウリイ
- まさか!!
…って…ありえるわね…最近スカばっかりだし…。
あーーーもう!!このストレスはどこにぶつけたらいいのよ!!
リナ
- やれやれ…。
ガウリイ
- 呆れ顔のガウリイだったが…ふと空の彼方を飛ぶ不思議な影に目が止まる。
ナレーター
- お!なんだあれ!?なんかでっかい鳥が飛んでるぞ!
ガウリイ
- ん…?どこどこ?あー!
あんたよくあんな豆粒みたいの見つけたわね。あれは鳥じゃないわ。騎空艇ね。
リナ
- きくうてい?ってなんだ?
ガウリイ
- 空を飛ぶ、でっかい船のことよ。
リナ
- でええええ!船が空を飛ぶのか!?
ガウリイ
- …確かにここ、スィーフィード空域じゃあ実物は珍しいけど…話くらい聞いたことないの…?
リナ
- うーん…。聞いたことあるような気もするけど…覚えてないからないのとおんなじだな!
ガウリイ
- 開き直るな!いいわ、教えてあげる。あたしたちが今いるこの場所は、世界のすべてってわけじゃないわ。瘴流域(しょうりゅういき)っていう、瘴気の満ちる空間で隔てたれたその向こうには別の世界が広がっている…それぞれの世界のことを「空域」って呼ぶの。
リナ
- へー、そうだったのかー。
ガウリイ
- ほんとにわかってんのかしら…。
瘴流域は大昔の覇空戦争のときにに星の民によって生み出されたらしいわ。こっちの空域では瘴流域の向こうは滅びたってのが通説で、実質上そこが世界の果てだと思われていた。でも、30年くらい前に、瘴流域を越えて、騎空艇がやってきたの。
リナ
- それはびっくりだな。
ガウリイ
- ええ、当時は大騒ぎになったらしいわ。ファータ•グランデって空域から来たとかで…そっから便宜上、あたしたちのいるここはスィーフィード空域ってことになった。
リナ
- ふむふむ。
ガウリイ
- ファータ•グランデ空域やその隣のナル•グランデ空域は、たくさんの空に浮かぶ島から成り立ってるらしいの。だから、移動手段としての騎空艇が欠かせないって話。スィーフィード空域の大地は一つの大陸だから…それももうびっくりよね。
リナ
- 空に島が…浮かんでる!?
ガウリイ
- ええ。スィーフィード空域の大地は陸続きだからら…驚きよね。実はこの大地も海を越えて、瘴流域も越えて行くと、果ては空に浮いてるらしいわよ。
リナ
- へええええ!知らなかった…。
ガウリイ
- 今日び5歳の子供でも知ってるののに…。
ま、まあともかく、ファータ•グランデからの使者にこっちの空域は大騒ぎになった。
リナ
- 便利そうだよな。騎空艇。こっちの空域でも作ればいいのに。
ガウリイ
- ところが、残念。材料とか燃料とか、こっちの空域では取れないもので作られてるみたいなの。
リナ
- うまく行かないもんだな。
ガウリイ
- 騎空艇ごと買い入れようにも、そもそも瘴流域を越えられるのは「七曜の騎士」と呼ばれる特別な力を持った存在だけ。何隻もこっちに運ぶのは無理みたいなのよ。
リナ
- そんな奴らがいるのか。
ガウリイ
- ええ。あらゆる常識が通用しないと言われるほどの力を持った存在らしいわ。もちろん、ファータ•グランデからこちらにやってきた使者も彼らの中の一人よ。
リナ
- ほー。
ガウリイ
- んで、大騒ぎになったスィーフィード空域。騎空艇なんてどっか1つの国が持とうもんなら、世界の軍事的なパワーバランスが崩れかねないわ。
そこで、その時に各国と七曜の騎士との間に、騎空艇はスィーフィード空域には譲渡しない、って協定が結ばれたの。
リナ
- それでこっちの空域には騎空邸はないのか。
ガウリイ
- そういうこと。陸続きで生活の必需品ってわけじゃないしね。同時に、ファータ•グランデとスィーフィード空域との間に政治的、軍事的不干渉の協定も結ばれた。向こうの空域としても、こっちの空域で独自に発達している魔法の力が、軍事利用されたらパワーバランスが崩れるって考えたみたい。
リナ
- 魔法はこっちの空域だけなのか?
ガウリイ
- いいえ、向うにも魔法はあるけど、こっちとは色々と法則か違うみたいなのよ。
リナ
- そういうもんなのか。
ガウリイ
- そういうもんなの。で、政治的、軍事的不干渉とはいえ、文化的な交流はしたい…ってことで、お互いの世界の文化や歴史、伝承なんかはやり取りが行われて…今も時々騎空艇がああやって友好を深めにやってきてるってわけ。
リナ
- なるほど。よくわかった。
ガウリイ
- ほんとかしらね…。
まあ、それはともかく…うふふふ…ガウリイ…あたし、いいこと思いついちゃった!
リナ
- なんだ…嫌な予感…
ガウリイ
- さっき言ってた通り、こっちの空域からは盗賊、いなくなっちゃったかもしれないけど…別の空域になら生きのいい盗賊がゴロゴロしてるんじゃないかなーって ♥
リナ
- なるほど…って!おい!まさか!?
ガウリイ
- そう!目指すは新空域!!あの騎空艇に乗っていけばたどり着けるんじゃない?
リナ
- やっぱり…。でも簡単に乗せてもらえるもんなのか?
ガウリイ
- そりゃ無理でしょ。民間人の渡航は認められてないもん。
リナ
- ってなると…
ガウリイ
- 決まってるじゃない。密航よ!密航!
リナ
- おお!なるほど!って!!おい!!そりゃマズイぞ!バレたらどんな目にあわされるか…。
ガウリイ
- ならバレなきゃいいんだって。瘴流域さえなんとか抜けちゃえば、あとは魔法で空を飛んで脱出!こりゃ久しぶりにスリルが味わえそうね。
リナ
- おいおい…こりゃ止めても無理そうだな…。
ガウリイ
- そういうことー!じゃあ、ガウリイ、さっそくさっきの騎空艇を追っかけるわよ!
リナ
- やれやれ…しゃーない…付き合うか…。
ガウリイ
- こうして、新たな空域を目指すことにしたリナとガウリイ。ひと騒動ふた騒動の後、ファータ•グランデ空域にたどり着くのだが…それはまた別の話。
ナレーター