それでも想いは崩れない。
最終決戦は令呪全てを使うところまで仕様だと思います。深夜テンションの拙い作品ですが、よろしくお願いします。
- ―――フン、幾ら力を持とうと所詮は英霊。我が全能に歯向かえば、こうなるのは必然だろう。
ゲーティア
- ぐっ――――!
立香
- (死んだ……。サーヴァントの皆も、ロマンもマシュも、全員……)
立香
- だが確かに貴様らの牙はこの身に届いた。
ゲーティア
- 故にその力と蛮勇に敬意を表し、今度こそ我が全力を以て葬ってくれよう……!
ゲーティア
- さぁ、我が偉業!我が誕生の真意を知れ―――!
ゲーティア
- 苛立ちをぶつけるかのようにゲーティアは咆哮する。
ゲーティア
- (……あぁ、分かってるよゲーティア。オレなんかが立ち向かうのが大間違いだってことぐらい)
立香
- ……でも、それでもまだ諦める訳には―――
立香
- もう遅いッ!
ゲーティア
- 瞬間、目映い閃光が彼の視界を覆った。
ゲーティア
- 死の直前、一秒を無限に引き伸ばした時の中。
ゲーティア
- それでも最後のマスターは、足掻くかのように右手を突き出した。
ゲーティア
- 誕生の時来たれり、其は全てを――――ッ!!!?
ゲーティア
- だが死は訪れない
ゲーティア
- 魔神の王が息を飲む
ゲーティア
- 放たれた極光の先では
ゲーティア
- 白亜の城門が、未だ気高くそびえ立っていた
立香
- …………………………………………………………………、
立香
- ………………………………………………………マ、シュ?
立香
- 無論、マシュ・キリエライトは既に死んでいる。
立香
- しかしその肉体が星を灼く熱で朽ち果てようと、
立香
- 死して尚その高潔なる精神は、白亜の城門は崩れなかったのだ。
立香
- …………ッ!!!!!
立香
- ……込み上げる嗚咽を必死で噛み殺す。
立香
- いまは泣いている場合ではないのだから。
立香
- (宝具を撃っている間、ゲーティアは動けない)
立香
- (ならマシュが作ってくれたこの一瞬を、無駄にはしない!)
立香
- そして藤丸立香は右手を天に、高らかに唱え上げる
立香
- ∴
立香
- 令呪全画を以て命ずる―――!
立香