【創作】路地裏ディストピア
創作キャラでお試しに。
- 路地裏ディストピア
- 「Rotten town…」
Kay
- 男は悪態をついた。
- (…戻るか)
Kay
- 狭く暗い裏路地から
引き返そうと振り返る。
- 「…!」
Kay
- 「……」
Annie
- (誰だ、一体いつからーー)
Kay
- (猫…?いや、あれは…)
Kay
- 「そいつ死んでるのか」
Kay
- 少女はゆったりとその猫を
抱き抱えて言った。
- 「いいえ。死んでいませんよ」
Annie
- 少女は路地裏の奥へと歩き出す
- 「おい、どこへ行くんだ?」
Kay
- 「博士に見てもらえればきっと」
Annie
- 「1人でこの路地裏の奥に行くのは
危険だ私もついて行こう」
Kay
- ーー研究室ーー
- 「博士、直りますか?」
Annie
- 「ええ任せてください。
数分待って頂けますか?」
伯爵
- (なんで治すのにスパナやノコギリ
なんか持ってくるんだ…?)
Kay
- 「おい、あの男医者じゃないのか?
あれじゃあまるで…」
Kay
- 「博士ですよ。博士は
なんでも直せます人でも機械でも」
Annie
- 「ところでアニー。その方は?」
伯爵
- 「知らない人です。路地裏の
入り口辺りで会いました」
Annie
- 「ちょっと近くに用があってな。
暗い路地裏の奥に少女1人では
危ないだろうと付いて来ただけだ
名乗るほどの者ではない」
Kay
- 「ほぅこんなところに用ですか。
物好きな方なんですねぇ?」
伯爵
- 「もう済んだから自国に帰るところ
だったんだ、では私はこれで…」
Kay
- 博士と呼ばれた男は道を
塞ぐように立って大きな声で言った
- 「あぁ先程国境で規制が掛かり
ましてね、今は門が閉まっていて
帰れないと思いますよ?
よければここに泊まっていっては
どうですか?」
伯爵
- 「いや結構だ。その猫みたいに
実験体にされたくはないのでね」
Kay
- 「……(にっこり)」
伯爵
- 「……(睨み)」
Kay
- 「では近くの宿まで案内します。
ここの地理には詳しいので」
Annie
- 「いやそれでは君が危ない。
ここまで送った意味がないだろう」
Kay
- 「ふっ…フハハハハハハハ!
アニーが危ないですって?
面白い事を言いますねあなた、
あなたなんかよりも強いですよ」
伯爵
- 「博士、笑いすぎですよ。私は
大丈夫ですから着いて来て下さい」
Annie
- ーー路地裏ーー
- 「ここからは真っ直ぐです。
看板がありますからすぐに
わかると思います」
Annie
- 「ありがとう。では君も
気をつけて帰るんだぞ。
さっきの男が何のことを
言っていたか分からないが
君は女の子なんだからな」
Kay
- 「…はい。多分大丈夫だと思います」
Annie
- 男は少女に背を向けて
言われた方角に向かおうとした。
- (銃声が響く)
- 「…っ!?」
Kay
- 向かおうとした方角から
男の真横を銃声と共に何かが
通り過ぎた。後ろには少女が…
- 「見つけたわよアニー。
やつの居場所知っているんでしょ」
金髪の女
- 「っ…知りません」
Annie
- 「さっさと吐いて。でないと
そこの男から殺すわよ?」
金髪の女
- 「随分なご挨拶だな、お嬢さん
そんな物を人に向けるんじゃない」
Kay
- 「立てるか?」
Kay
- 「掠っただけです。
あなたは早く逃げて下さい」
Annie
- 「女は守られるものだよ。
下がってなさい」
Kay
- 「あら素敵。杖をついているのに
銃でも隠しもっているのかしら」
金髪の女
- 「生憎だが私は目が悪くてね、
当たらないから持っていないんだ」
Kay
- 「わざわざ自分の弱点を言うなんて
馬鹿な男ね……さよなら」
金髪の女
- (銃声が響く)
- 「……っな、んで」
金髪の女
- 「誰が足が悪いと言ったんだね人を
見た目で判断してはいけないな」
Kay
- 男は仕込み杖を持っていて
中は細長い剣になっていた。
- 「急所は外してある、が手当は
すぐにした方がいいだろう。
退いてくれるね?お嬢さん」
Kay
- 金髪の女は聞こえるように
舌打ちをして去っていった。
- 「お強いんですね。助けて頂いて
ありがとうございました。
お名前聞いてもいいですか?」
Annie
- 「もう無関係ではなさそうだな、
自己紹介でもしておこう。
私はケイ、よろしく」
Kay
- 「私はアニーです。
よろしくお願いしますねケイ」
Annie
- プロローグ -了-