人理継続保障機関カルデアの一日(修正版)
人理継続保障機関カルデアの一日の修正版です。
- ねぇイリヤ。お腹空いたから食堂にでも行ってみない?
クロエ・フォン・アインツベルン
- うん! 私も丁度お腹が空いてたんだ!
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- マスターも一緒にどうかしら?
クロエ・フォン・アインツベルン
- 別に構わないよ。丁度お腹空いてるし。
主人公
- それじゃ! 食堂にレッツゴー!!
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- ◆◇◆
- ふむ。その宝具、私も模倣できないものか…
エミヤ〔アーチャー〕
- この米は武器ではないからなぁ。構造の把握すら不可能だと思うぞ。
俵藤太
- あれ、二人共どうしたの?
主人公
- (? 赤い人ってもしかして…)
クロエ・フォン・アインツベルン
- (あの赤い人、どこかで見たような…)
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- マスターか。実は今日のアルトリア達の昼飯を和食にしようと思ってな。そこで大量の米が必要になったので、俵藤太に相談していたところなんだ。
エミヤ〔アーチャー〕
- うむ。彼女達の食欲はもはやカルデア随一。三蔵もそこそこの大食感ではあったが、彼女達の前では可愛いものだ。
俵藤太
- た、大変なんだね…
主人公
- いや、存外そうでもないさ。私は極めて料理が好きなのでね。
エミヤ〔アーチャー〕
- 拙者も、この米俵を必要としているなら、それを拒む理由はないからなぁ。
俵藤太
- あ、思い出した!!
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- い、イリヤ!?
エミヤ〔アーチャー〕
- お主ら、どこに居た!?
俵藤太
- どうしたの? イリヤ。
主人公
- わ、私もよイリヤ。あの人の服、私と同じだわ!
クロエ・フォン・アインツベルン
- そうだけど!! あの顔!! 肌の色とか色々違うけど、ほんの少しお兄ちゃんに似てない?
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- ふむ。イリヤ嬢の言う兄上のことは存じぬが、そう言えばエミヤはイリヤ嬢を知っているような反応をしたなぁ…?
俵藤太
- あれ? そう言えば…?
クロエ・フォン・アインツベルン
- オ、私は彼女達と知り合いではないのだが?
エミヤ〔アーチャー〕
- 一瞬オレって言いかけた時点で怪しいよね。
主人公
- うっ!?
エミヤ〔アーチャー〕
- て言うか、俵さん! この人をさっき、エミヤって呼ばなかった!?
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- 当然だろう。それがこの男の名だからなぁ。
俵藤太
- もしかして私の中に入ってる英霊ってお兄ちゃんなの!?
クロエ・フォン・アインツベルン
- ◇◆◇
- 私の真名は、衛宮士郎。だが、私とイリヤやクロエに血縁関係などないはずだが?
エミヤ〔アーチャー〕
- じゃあ、なんでイリヤやクロと面識があるの?
主人公
- クロエとは面識はない。確実に初対面だ。
エミヤ〔アーチャー〕
- じゃあなんでイリヤとクロはエミヤのこと知ってるの?
主人公
- 僕の出番のようだね。
ロマニ・アーキソン
- ロマン!?
主人公
- 君達は立体交差空間並行世界論と言うものを知ってるかな?
ロマニ・アーキソン
- り、りった……長過ぎッ!!
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- 私は知ってるわよ? 確か、私達が居る世界の他にも、色々な世界が無数にあるって言うヤツよねぇ?
クロエ・フォン・アインツベルン
- その通り。僕達がいる世界とは違う、無数のifを内包した世界の数々。それが異世界だ。
ロマニ・アーキソン
- いふ、とやらが何かは知らぬが、ようは可能性か?
俵藤太
- まぁ、そんな感じかな。
主人公
- だが、違うのは世界軸だけであって、時間軸だけは全世界共通のものだ。この世界のこの場所が朝ならば、異世界のこの場所もまた朝になる。
エミヤ〔アーチャー〕
- よく知っているね。流石は錬鉄の魔術師だ。
ロマニ・アーキソン
- えと…、ようは私達が住んでいる世界と違う世界が無数にあるってことですか?
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- イリヤちゃんは頭がいいなぁ!
ロマニ・アーキソン
- イリヤ、クロ! 危ないから下がって!!
主人公
- 僕はそこまで非常識じゃないよ!?
ロマニ・アーキソン
- と、ともかくイリヤちゃんの言う通りだよ。
ロマニ・アーキソン
- つまり、そこの赤い人が英霊になった世界と私やイリヤが英霊になった世界は軸が違うってこと?
クロエ・フォン・アインツベルン
- その通りだよクロエ。ところで、君達の世界には私の親はいるのかね?
エミヤ〔アーチャー〕
- 勿論だよ! パパは世界中を旅してるけど、ママはとぉっても優しいの! でも怒ると凄く怖いんだよ!! で、でも、お兄ちゃんはずぅっと優しかったなぁ。
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- ……そうか。
エミヤ〔アーチャー〕
- 何か思い当たることでも?
主人公
- ないとも。ただ、私は安心した。
エミヤ〔アーチャー〕
- (イリヤの生きていた世界が、本当に幸せな世界で良かった、などとは言えまいな)
エミヤ〔アーチャー〕
- ふむ。どうやら騒ぎは収束を迎えたようだな。ところで既に時刻は午後の一時を過ぎているぞ?
俵藤太
- なにっ!?
エミヤ〔アーチャー〕
- こ、こればかりは僕の出番はありません!!
ロマニ・アーキソン
- ドクターが逃げた!!
主人公
- この人でなし!!
エミヤ〔アーチャー〕
- えっと、どう言う状況なの!?
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- ちょっとヤバイかも。具体的に言うと廊下の方から物凄い殺気が……
クロエ・フォン・アインツベルン
- 準備はいいかマスター。これから暴食王達が波のように押し寄せて来るぞ────!!
エミヤ〔アーチャー〕
- END