Radical an lock プロローグ 1章
Radical an lock『クロマ・ラステラ編』編集用仮投稿
- Radical an lock クロマ・ラステラ編
- プロローグ
- 電脳戦争の英雄、初代オペレーターのようになりたい。
- ジュニアクラスに上がる前から、今も変わらず抱えている夢。
- クロマさんって今おいくつですか?
マリアン
- 同僚のマリアンちゃんは気軽に聞いてくる
- 26歳です。
クロマ
- 戦争が終わったのって30年前でしたっけ
マリアン
- 35年前。
クロマ
- 初代オペレーター失踪したのが30年前
- 調べてもそれ以上は出てこない
- 戦いが収束したのは、クロマさんの前の世代という事になるのでしょうか
マリアン
- そうかもしれない。でも、小競り合いは絶えないね。
クロマ
- 生前にすべてが終わったかといえば、そんな事は無く、今でも電脳戦は行われていて
- セキリティ会社は大忙しの毎日だ。
- そうですね。最前線は戦争当時と変わらないようですし。
マリアン
- それが一番の問題よね。
クロマ
- クロマさんは優秀なのに、何故オペレーターをやらないのですか?
マリアン
- 優秀じゃないよ
クロマ
- 嘘です。解析、透過においては一線級ですよ
マリアン
- ......私、オペレートできないの
クロマ
- できない、というのは
マリアン
- 致命的に下手というか......
一度大きなミスをしてしまって。
クロマ
- 勿体無いですね。
マリアン
- このストレートで可愛らしい同僚にも、いつか嫌われてしまうのだろうか
- 勿体、無いよなぁ
コズミック
- !
マリアン
- どなたですか!
マリアン
- 会話に入ってきたのは見覚えのある白衣
- コズミック室長!
クロマ
- お知り合いですか!
マリアン
- 元同僚だよー
コズミック
- クロマに用事があって、ちょっといいかな
コズミック
- はい、......失礼しますっ
マリアン
- そそくさと下がってしまうマリアンちゃん。空気が読めるのか読めないのか
- 小休止
- 場所を変える。
- 改めてクロマ、久しぶり。
コズミック
- お久しぶりです。
クロマ
- 今はAZの本社に勤めてらっしゃるとお聞きしたのですが
クロマ
- また室長にされてるよー
コズミック
- 流石ですね。
クロマ
- いやいや。流れる小石はツライよ
コズミック
- 言葉で遊んで適当に返すのは癖なのだろうか。
相変わらず読めない人だ。
- 今日はどういったご用件で?
クロマ
- 君の隠れた才能をね。
買いたいそうなんだよ
コズミック
- ええ......
クロマ
- どなたが?
クロマ
- いやぁ......大変なんだよそれが
コズミック
- 随分勿体付けますね
クロマ
- 勿体無いからね
コズミック
- 勿体は要りませんよ
クロマ
- わかった。よく聞いてくれ
コズミック
- エースナンバーからの指名だ。
コズミック
- 突然の事で頭が真っ白になる
- ヴィクター02「餓狼」の異名を持つ変わり者
コズミック
- フィスクス・トマホークからのオペレート要請だ
コズミック
- 波乱の幕開けだった。
最悪の結果を招かないよう
- 強く、願う。
- プロローグ /n/
- 第1章 クロマ・ラステラとエースナンバー
- えー!
マリアン
- エースナンバー!?
マリアン
- 物陰から現れるマリアンちゃん。やはり空気は読めなかったようだ。
- 何で君が驚くの
コズミック
- 聞いちゃいました。すみません!
マリアン
- この時世で盗み聞きとは末恐ろしい子だな。
コズミック
- エースナンバーってあの?
マリアン
- 文字通り第一人者だ。
コズミック
- 野球のですよね?
マリアン
- 言語のだ。ふざけるのは上手い新人だな
コズミック
- 十八番です。
マリアン
- よろしい
コズミック
- 私を置いて話が進んでしまう
- あ、あの、話を戻して構いませんか。
クロマ
- エースナンバーはオペレーターを選ぶ権利があるのですよね
クロマ
- そうだね。
コズミック
- これはもう告白と同じですよ。
マリアン
- どうして私なんかを......
クロマ
- 可愛いからですよ!!
マリアン
- ええ.....
クロマ
- 私は可愛く無いし、そうして選ばれた例があるなら職権乱用だろう
- 詳しい話はAZでしたいと思う。
急ですまない。失礼するよ
コズミック
- 部屋から去ってしまう元室長。
忙しいのにわざわざ来てくれた事には好感が持てるけれど、どうしても説明が足りない。
- クロマさんエースナンバーの専属オペレーターですって!
マリアン
- 声が大きい......
クロマ
- どうせ広まりますよ!これは事件です!
マリアン
- オペレート出来ないと言う話をしたばかりではないですか
クロマ
- 最大手AZのお墨付きなのでは。
マリアン
- そんな事はありません。
クロマ
- 良いですねーAZ。行きたいなー。
それにしても、
いつ行けばいいか説明せずに帰っちゃいましたね。
マリアン
- 前振りしてから連絡が来るのが室長の仕事の振り方だった気がします
クロマ
- コズミックさんでしたっけ。コードネームなのでしょうか
マリアン
- コズミック・アドバルーン室長。伝えてよしとされているので、そうなんだと思う
クロマ
- 私も付いて行って良いですか。
マリアン
- 駄目だと思う
クロマ
- ひとりで行くのは不安なので、誰かに来て欲しいのは山々だけれど、マリアンちゃんは駄目な気がする。
- やっぱりですか。また連絡来たら教えて下さいっ
マリアン
- うん。
クロマ
- 返事と同時にデバイスにホップアップが表示される。
- 「上には伝えてある。明日の13時にAZの職員玄関前に来てくれ」
- 明日の昼になったよマリアンちゃん
クロマ
- いってらっしゃいませ
マリアン
- 不安しかないけれど、大体いつも通りだった。