ミライロ11*〈山西 りゆ過去編〉
ぱにゃです!急に過去編投稿したよ〜!ちょっと泣けるかもしれないお話。山西 りゆが中学校卒業式中に考えている事を作ってみた(なんか日本語おかしい!)見てね!
- 「とびだとうー、未来信じてー」
常田 茜
- 俺たちの声が体育館に響き渡っていた。その声は暖かな太陽のようにも聞こえたが、声の主は皆、
常田 茜
- 暗い顔をしていた。
常田 茜
- その理由は1つの出来事にあった。
常田 茜
- 失礼します。
山西 りゆ
- 白いドアはまるで自分のことを待っていたかのようにそびえ立ったいた。
常田 茜
- 中に入ると、窓から差し込む太陽の光を眩く反射させているベッドが一台置いてあった。
常田 茜
- あっ!今日も来てくれたのね。
常田 茜
- また頼まれごとを預かっただけだ。
山西 りゆ
- ふーん
常田 茜
- ベッドのシーツよりも肌は白く、浅葱色の瞳は少し弱っているように見えた。
常田 茜
- 今日はどんな話をしてくれるの?
常田 茜
- え〜そんなことないよ !へっちゃらだよっ!
常田 茜
- 昨日みたいに長くは話せない。体調がまた悪くなっていると医師から聞いた。
山西 りゆ
- と、腕を組んだが、その手にはいくつものチューブが付いていた。
常田 茜
- 卒業式まで……式まで頑張るからね…!
常田 茜
- 先行きの悪いことを言うな。
山西 りゆ
- え?
常田 茜
- 式までじゃなくて、これからもだろ?
山西 りゆ
- ……そうだね!
常田 茜
- 事を話し終えた俺は病室を出ようとした。
常田 茜
- すると、
常田 茜
- ねえ…。
常田 茜
- ん?
山西 りゆ
- 私がもし、死んでも……透明人間になって、君の隣で………"歌うからね"!
常田 茜
- っ!……………。
山西 りゆ
- その発言に俺は思わず分かったと返事をしていた。
山西 りゆ
- そんな事があってから2ヶ月、病気が悪化し喋れなくなるほど弱ってしまった。
山西 りゆ
- それに、余命まで出ていた。
山西 りゆ
- 医師も、親も、クラスメイトもみんな諦めていた。
山西 りゆ
- でも、本人と俺は諦めてはいなかった。
山西 りゆ
- たとえ話すことができなくても、瞳には力強い気持ちが現れていた。
山西 りゆ
- あと1週間………
山西 りゆ
- ………………………。
常田 茜
- たとえ無言でも俺にはいつもみたいに"分かってるよ"と言っているように見えた。
常田 茜
- …………………………………………
常田 茜
- ………………………………
常田 茜
- …………………
常田 茜
- そして今、彼女は俺の隣にいる。
常田 茜
- 向日葵のような笑顔で誰よりも大きな声で歌っている。
常田 茜
- たとえ、誰にも届かない声だとしても一生懸命歌っている。
常田 茜
- 歌が終わっても歌い続けていた。
常田 茜
- 誰か一人でもいい。一生懸命生きた証を知って欲しくて…。
常田 茜
- そんな声も聞こえた。
常田 茜
- 大丈夫。
常田 茜
- 俺は君の生きた証を誰よりも知っているから。
常田 茜
- ありがとう……りゆ…
常田 茜
- END
常田 茜