過激派メリーさん
都市伝説のメリーさんを改造しました。
- 私、メリーさん。今駅前にいるの。
メリーさん
- じゃあ、そこにファミマあるっしょ
田辺くん
- ガリガリくん買ってきてくんない?
田辺くん
- 金返すし
田辺くん
- 私、メリーさん。今駅前のサイゼリアにいるの。
メリーさん
- ファミレスじゃねーよ、ファミマだよ
田辺くん
- コンビニだよ
田辺くん
- 私、メリーさん。今ファミマにいるの。
メリーさん
- ガリガリくんのソーダ味お願いね
田辺くん
- 私、メリーさん。今レジの前にいるの。
メリーさん
- どうした?
田辺くん
- 私、メリーさん。今お金持ってないの。
メリーさん
- 先に言えよ
田辺くん
- じゃあいいよ、別に買わなくても
田辺くん
- 私、メリーさん。今銀行の前にいるの。
メリーさん
- え?なんで?
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたの口座名義でお金を借りたの。
メリーさん
- おい
田辺くん
- なにやってんだ
田辺くん
- なんで俺の口座番号知ってんだよ
田辺くん
- 私、メリーさん。今ガリガリくんとハーゲンダッツを買ったの。
メリーさん
- しれっとハーゲンダッツ買ってんじゃねーよ
田辺くん
- 後でちゃんと金返せよお前
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたの会社にいるの。
メリーさん
- なんでだよ
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたの個人情報を2chに流してるの。
メリーさん
- おい!ふざけんなてめぇ!
田辺くん
- なにやってんだおい!
田辺くん
- 今からそっち行くから待ってろてめえおい!
田辺くん
- おい、会社ついたぞ!
田辺くん
- 誰もいねえじゃねえか!
田辺くん
- 悪ふざけもいい加減にしろよてめえ!
田辺くん
- 私、メリーさん。今会社の屋上にいるの。
メリーさん
- 屋上かよ、ちょっとまってろ!
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたと対峙してるの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今殴りかかってきたあなたの腕を掴んでぶん投げたの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今気絶しているあなたの顔に油性ペンで「負け犬」と落書きしてるの。
メリーさん
- いい加減にしろてめえ!
田辺くん
- 何が目的なんだよ!
田辺くん
- どこにいるんだ!
田辺くん
- 警察呼ぶぞ!
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたの家にいるの。
メリーさん
- 俺の家かよ!
田辺くん
- そのまま待ってろてめえ!
田辺くん
- 私、メリーさん。今2chの盛り上がりっぷりに失笑してるの。
メリーさん
- マジじゃねえかよ!
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたの自室にいるの。
メリーさん
- 家着いたぞ!待ってろよクソが!
田辺くん
- 私、メリーさん。今再びあなたと対峙してるの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今懲りずに殴りかかってきたあなたを悠々と避け、「学習能力の無い資本主義の豚なんかに負けるものですか」と罵るの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今あなたの財布から奪った20万円を懐にしまって窓から逃げ出すの。
メリーさん
- てめえ、マジで許せねえぞ
田辺くん
- 警察呼んだからな
田辺くん
- 私、メリーさん。今警察を呼んでも警察なんかには私を捕まえることはできないの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今私は警察を裏で支配する関東メリー連合総合関東組合の組長「長内メリー」その人なの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今私に歯向かおうとする人間は例外なく死亡してるの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今私がどんな罪を犯したとしても、警察の手によって必ず揉み消されるの。
メリーさん
- 闇の権力者ってことか?
田辺くん
- んなこと信じられるかよ
田辺くん
- 私、メリーさん。今私が話したことを信じるかどうかはあなた次第だけど、信じなかった場合、身を持って知らされることになるの。
メリーさん
- なるほど
田辺くん
- てめえの言いたいことは分かった
田辺くん
- だが残念だったな。てめえの負けだぜ、メリーさん
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたの言った意味が分からないの。
メリーさん
- 会社員は仮の姿、俺の本当の身分は、「メリー対策特務部隊SMT」だ!
田辺くん
- 私、メリーさん。今までそんな部隊の名前は聞いたことないの。
メリーさん
- そうだろうな。てめえらの手中にあるのは警察だけだ
田辺くん
- つまり、警察庁以外の機関……例えば、自衛隊なんかが警察庁に隠れて設立したらどうだ?
田辺くん
- 私、メリーさん。今たしかに自衛隊内部のことは分からないから、なるほどと思ったの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今どうして自衛隊が広域とは言えどたかだか暴力団程度にそんな仰々しい特殊部隊を編成したのか疑問に思ってるの。
メリーさん
- 国はあんたらの存在、そして危険性についていち早く気付いたんだ。
田辺くん
- だが、警察庁は既に操作されていて、あんたらを指定暴力団とすることが出来なくなるほど力を失っていた。
田辺くん
- 警察庁が操作される……それは国の治安に大きく関わる重大な事態だ。
田辺くん
- だから自衛隊が……国が直接動いた。それだけの話さ。
田辺くん
- 私、メリーさん。今私の目の前に武装した男達が現れたの。
メリーさん
- 残念だったな。SMTの仲間が到着したようだ。
田辺くん
- この会話履歴でてめえが事件に関与していることの裏付けも取れた
田辺くん
- てめえは終わりだ
田辺くん
- 私、メリーさん。今から本気を出すの。
メリーさん
- 何?
田辺くん
- おい、てめえ何をした?
田辺くん
- 仲間との通信が途切れたぞ
田辺くん
- 私、メリーさん。今あなたの仲間を全員挽き肉にしたの。
メリーさん
- まさか
田辺くん
- そんなわけが
田辺くん
- 私、メリーさん。今からあなたを処分しに行くの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今あなたの家の前にいるの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今あなたの後ろにいるの。
メリーさん
- 完敗だ。敵を見誤った俺の完全な負けだ
田辺くん
- 私、メリーさん。今のあなたの考えはとても正しいの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今の日本は完全に緩みきってるの。戦時中が良かったとは言わないけれど、当時からは考えられない程の平和、そして緩みが蔓延っているの。
メリーさん
- それは今のあなたを見ていれば分かるの。あなたはSMTという特殊部隊の一員となったにも関わらず、私という強大な敵をいとも容易く見誤ったの。理由は当然、その特殊部隊ごと緩んでいるから。
メリーさん
- 警察、自衛隊、そして国全体が緩みきっている……そんな国では絶対に隙が出てくる。他国からの攻撃や侵略にも対処出来ず、いずれこの国は滅びてしまうわ。
メリーさん
- だから私は警鐘を鳴らしたのよ。緩んだ糸を張り詰めさせるには、この方法しかないの。手段なんか選んでられないわ。
メリーさん
- で、俺らはその糧になれということか
田辺くん
- 冗談じゃないね
田辺くん
- 分からない人ね。いずれにせよ、あなたは死ぬのよ。命乞いの一つでもしてみたらどう?
メリーさん
- てめえらが侵略者じゃねえのか?
田辺くん
- なんですって?
メリーさん
- てめえらはこの国の警察を支配した。次はどうする?自衛隊か?内閣か?
田辺くん
- ここまででかくなったてめえらを止められる奴なんか他国ぐらいだ
田辺くん
- 他国が攻めてくれば、それこそこの国の終わりだ。そうだろ?
田辺くん
- 警鐘を鳴らしたいなら大人しく街頭演説でもしていればいいじゃないか。てめえらのデカすぎる警鐘のせいで国が滅びかけてんだよ
田辺くん
- ………そんなこと思いもしなかったわ
メリーさん
- 分かったらさっさと警察に出頭することだな。警察の裏のトップが出頭だなんて、大ニュースになるだろうな
田辺くん
- ……私、メリーさん。今あなたのそのご大層な演説にあやかって、引き上げることにするの。
メリーさん
- 私、メリーさん。今日は帰るけど、次からは容赦しないの。私は出頭なんかしないの。これから目指すは、この国の武力的な改革なの。
メリーさん
- 懲りない奴だな
田辺くん
- 私、メリーさん。今から10秒後にこの会話履歴は完全に削除されるの。
メリーさん
- 私、メリーさん。また会いましょう。
メリーさん
- 終
田辺くん