白丸と三島の日常な非日常 「ミクさん」
女子高生白丸とそのクラスメイト三島の話。怪談メリーさんならぬミクさん。
- 聞いて!三島くん!
白丸
- そうか、それはすごいなー。
三島
- 今から!今からだから!今すごいことが起きてるの!
白丸
- 三桁
三島
- メリーさんが
白丸
- 初音○ク
白丸
- 電話キタ
白丸
- なるほどわからん
三島
- ちゃんと話すよ!さっき電話がかかってきたの、非通知で。で、なんとなく出てみたんだ
白丸
- いや非通知は出るなよ、危ないからもう出るなよ
三島
- やだ
白丸
- おい
三島
- で、出てみたらさ…こう言われたんだ
白丸
- 「もしもしわたしミク。今○○駅前にいるの」
白丸
- ああ、そこの駅から徒歩八分で行ける○○神社はなかなかいいぞ。狛犬の造形が美しすぎる。
三島
- 狛犬は今はいいんだよ!
白丸
- で!
白丸
- その声がさ…何とさ…
白丸
- 天照大御神だったのか!?
三島
- 君の神社ネタはもういいんだよ!
白丸
- おい、日本の総氏神を馬鹿にするなよ
三島
- 別にしてないよ…
白丸
- で!でね!?その声は何とあの初音○クの声だったの!
白丸
- 何だ電子音か
三島
- いっぺんミクに呪われろ!
白丸
- すごくない!?メリーさんならぬミクさんだよ!
白丸
- 別にすごくないだろ。誰かが電子ミクの声を使ってイタズラしているだけだ
三島
- 初○ミクね
白丸
- メリーさん役なら菅ちゃんが絶対合うな
三島
- 菅ちゃんて誰だっけ?クラスにそんな人…
白丸
- 天満宮の菅原道真に決まってるだろ?
三島
- 知らんわ!
白丸
- あ、きた!
白丸
- おい
三島
- 暇だし祝詞全文打ってやろうか
三島
- い り ま せ ん
白丸
- 「もしもしわたしミクさん。今○○バス停にいるの」
白丸
- だって!近づいてきてる!
白丸
- だからな、ただのイタズラだよそれは。アホなイタズラに付き合う時間があるなら神棚作れよ
三島
- こんな時間に日曜大工したくありません。
白丸
- 日曜大工?舐めるなよ、俺ん家の神棚はその道のプロのもんに頼んだんだ。日曜大工で作れるわけないだろ!
三島
- じゃあ作れとか言うな
白丸
- お前ならもしや…?と思ったんだがな…
三島
- 何がもしや…?なのか全然わかりません。
白丸
- …な、何か少しこわくなってきたかも…
白丸
- 大丈夫だ、昨日渡したお守りがあるだろ?
三島
- あ、そっか!
白丸
- …安産祈願!何でこれを渡した!
白丸
- ん?おかしいな…これも電子ミクの呪いか…?
三島
- ぜったいちがう
白丸
- あ、きた
白丸
- 暇な奴だな、そいつ
三島
- 今年は出雲行きたいんだよな。やっぱり神在月に。バイトして金貯めないと
三島
- そういや昨日ばあちゃん家からそうめん貰ったんだよ。明日そうめんパーティーでもしないか?
三島
- 三島くうううん…
白丸
- そのくうううん気持ち悪いからやめろ
三島
- わわわ
白丸
- ジュワ?ジュワワ?
三島
- わたしの家の前にいるって…
白丸
- 速いな家の前に着くの。もっと時間かけろよ
三島
- どうしよう…
白丸
- はぁー
三島
- 仕方ないな。今からそっち行くから
三島
- うん、ありがとう
白丸
- もう電話とるなよ?
三島
- え、やだ
白丸
- おい
三島
- わわわわわa
白丸
- 電話とるなよ、わかってんのか
三島
- おい白返事
三島
- 三島くん
白丸
- バカだろ
三島
- わたしの、後ろに…
白丸
- 家入った
三島
- …三島くん
白丸
- ふりかえったんだ
白丸
- もうすぐ部屋
三島
- 浮いてたんだ
白丸
- スーパーの袋に入っているネギが
白丸
- (その後、謎のネギは三島のアイデアによりそうめんのトッピングに使われた)