思い出 今も隣にいたらこんな感じなんだろうな……
遠くにいっても話できたらいいのにな(遠い夢のまた夢のお話)
- みーちゃん
ゆー
- 一緒に行った夏祭りのこと
君は覚えてるのかな
ゆー
- 田舎だったから小さな祭りだったけど
楽しかったね
ゆー
- かき氷が食べたくて一緒に順番待ちして
笑いながらお話してたこと
ゆー
- 知り合いが沢山いたから挨拶して回りながら
後の時間は2人で見て回ったこと
ゆー
- 残りの時間になってみーちゃんがよーよー釣りしようって言い出して2人でよーよー釣りをして他のゲームをした時にもらった景品で手が空いてなかったのに無理矢理自分たちで持とうとして景品の隣でよーよーをもってたら落としてひとつ割っちゃって
笑いながら2人で帰ったこと
ゆー
- 面白かったね
ゆー
- 君は覚えてるのかな
ゆー
- 朝いつも通りに一緒に学校に登校して
お互いが見た夢を教えあって
ゆー
- みーちゃんも僕も見た夢
似てたよね
ゆー
- 内容もまた内容で面白かったね
ゆー
- みーちゃん
ゆー
- 2人が出会った日のこと覚えてる?
ゆー
- 僕は覚えてるよ
ゆー
- どうして…?
みーちゃん
- 君は僕の一目惚れだったから
ゆー
- 長くて綺麗な髪、やさしい瞳が素敵だなって思った
ゆー
- 初めて出会った時はそのくらいで
仲良くなってからは笑った顔が好きだなって思うようになったよ
ゆー
- 君の笑った顔を見てると時間があっという間に感じて来る日も来る日も君といっしょにいたいって思ってた
ゆー
- どうして…?
みーちゃん
- 君と過ごす時間は他の人と過ごしてきた
時間よりも短く感じたから
ゆー
- 君が此処に来るまで時間が短いなんて
めったに感じることもなくて、誰かといっしょにいてもまた明日もいっしょにいたいとは思ったこともなかったから
ゆー
- 誰かといっしょにいたいって
足りない気持ちや時間を埋めることを
想うようになったのは君が初めてだったから
ゆー
- ありがとね
ゆー
- ……?
みーちゃん
- みーちゃんは知らないかもしれないけど
僕はね、みーちゃんが来る前は寂しい気持ちや、嫌な時間や嫌な記憶を埋められものが一つもなかったから施設での生活に慣れてもなお寂しい気持ちは埋まらなかったの
ゆー
- でも、それを君が少しずつ埋めていってくれて
嫌な時間も、嫌な記憶も段々薄れていって
寂しい気持ちも忘れてた
ゆー
- だからありがとうって言いたいの
ゆー
- ありがとね、みーちゃん
ゆー
- うん
みーちゃん
- 大好きだよ
ゆー
- 僕は君と離れて強くなれるよ
ゆー
- なんでか分かる?
ゆー
- …わからない
みーちゃん
- 君がいてくれたから
ゆー
- それは離れてもずっと変わらないんだよ
ゆー
- 君は僕の一生の宝物
ゆー
- 君と出会う前の僕はなにも知らなくて
状況が状況とばかりに悲しいことばかり思い出して泣いてた
ゆー
- けど泣いてもみんなは知らないんだよ
ゆー
- でも我儘は言えない
ゆー
- どうして…?
みーちゃん
- 僕だってみんなのこと知らないから
ゆー
- だから寂しくても我慢するしかなかったの
ゆー
- そうすれば時間は過ぎて明日が来るから
ゆー
- そうやっていつもの生活に戻って
僕は僕のままみんなと同じように息をするの
ゆー
- …今が幸せだからそれでいいけど
君も幸せになったらいいな……
ゆー
- みーちゃんは幸せなれたのかな
ゆー
- あそこにいるとさ、
みんなと同じようにみーちゃんのことも
知れないから僕たちが離れた後のことなんか
誰にも分からないよね
ゆー
- みんなのことを知れないのが当たり前になって僕たちも自分達の悲しい過去や家庭での事情は話しないんだからさ
ゆー
- みーちゃんのことも分かるはずない
ゆー
- だから今はみーちゃんが幸せでいてくれますようにって祈るしかないの
ゆー
- みーちゃんと出会う前は僕は僕のことを
祈ってたけどみーちゃんと出会ってからは違うんだよ
ゆー
- 今まで祈ってきたことが僕だけの祈りじゃなくてみーちゃんへの祈りに変わったの
ゆー
- 僕のねがいは叶ったから
君の祈りが叶いますようにって今はそれだけ
ゆー
- みーちゃんはなにを祈るのかな
ゆー
- 言わないよ
みーちゃん
- そうだよね…
ゆー
- うん
みーちゃん
- ねえ
みーちゃん
- ん?
ゆー
- 施設から出る日付を私だけに内緒で教えてくれたの覚えてる?
みーちゃん
- 覚えてる
ゆー
- あれってなんで私に教えたの?
みーちゃん
- みーちゃんは周りの人にバラしたりしないと思ってたから
ゆー
- そうなんだ
みーちゃん
- うん
ゆー
- なんでそう思ったの?
みーちゃん
- 信頼できるのみーちゃんしかいなかったから
ゆー
- そっか
みーちゃん
- うん
ゆー
- 私にキスしてきたの覚えてる?
みーちゃん
- 覚えてる
ゆー
- あれって意識してしたの?
それともふざけてしただけ?
みーちゃん
- 意識はしてたと思うけどキスした理由は
好きだったからだよ
ゆー
- 私も好きだったよ
みーちゃん
- …うん
ゆー
- 1つ聞いてもいい?
ゆー
- いいよ
みーちゃん
- みーちゃんは今幸せ?
ゆー
- 教えられない
みーちゃん
- そうだよね…
ゆー
- 知りたかったなそれだけでも
ゆー
- ごめんね
みーちゃん
- いいよ、生きててくれたら
ゆー
- 十分……それだけで
ゆー
- それは私も同じだよ
みーちゃん
- そうだといいな…
ゆー
- みーちゃん
ゆー
- …?
みーちゃん
- ありがとね
ゆー
- うん
みーちゃん
- 私も、ありがとう
みーちゃん
- ゆーが友達でいてくれてよかった
みーちゃん
- うん
ゆー
- 僕もみーちゃんと友達でいられてよかった
ゆー
- ありがとう
ゆー
- ぎゅー……
みーちゃん
- ぎゅー……
ゆー
- 大好きだよ
みーちゃん
- 僕も大好きだよ
ゆー
- 幸せになってね、ゆー
みーちゃん
- みーちゃんもね
ゆー
- 僕はもう幸せなんだけどね…
ゆー
- よかった
みーちゃん
- (*´꒳`*)
みーちゃん
- じゃあ私行くね
みーちゃん
- …うん
ゆー
- 元気でね ゆー
みーちゃん
- 愛してるよみーちゃん
ゆー
- 私も愛してるよゆー
みーちゃん