もしもパルデア四天王がシェアハウスをしていたら。第二十話
ある日の朝、今日も今日とて会社に行こうと思ったアオキ。だがいつもとどいているはずの部屋のドアにもとどかない!体に異常を覚えながらも向かおうとしたら、チリの部屋から声が聞こえて……?
- 小さくなった!チリとアオキ。
(おまけもあるよ!)
- …もう…朝か。
アオキ
- ぐったりしつつも起き上がる
- よっ…と…
早く会社…向かわないと…
アオキ
- 部屋のドアノブに手が届かない。
- …あれ
アオキ
- おかしいな…いつもは届く…はず…
アオキ
- ちょっと…テーブル……
アオキ
- テーブルを足場にしてドアを開く
- ……一体何が……?
アオキ
- ノソノソと
1階のキッチンに向かおうとした時。
- チリの部屋から大きな声とドアを叩く音
- 誰か!!!!!!!
開けてくれへん!?!?
チリ
- 耳鳴りがする程にデカい声。
- ………チリさん?
アオキ
- あ、アオキさん!?
よくわからんけど縮んでもうて…
とにかくドア開けてくれへん!?
チリ
- ……わかりました、
少しお待ちを。
アオキ
- 自分の部屋のドアを開ける為に使った
部屋のテーブルを持ってくる。
- (話を聞いた所、チリさんと先程の自分は同じ状況…まずチリさんの言う縮んだとは…?)
アオキ
- ……開けますね、
アオキ
- 小学生くらいまで小さくなったチリが
部屋の中から飛び出してくる。
- ふぅ…ありがとうなアオキさん!
なんか朝起きてからこんなんなってん…
チリ
- ……自分も全く同じ状況です。
アオキ
- ポピーはまだ寝とって、ハッサクさんは多分もうアカデミー行ったんやろな…
チリ
- どうしましょうか…
アオキ
- まず、トップに連絡してみようや!
チリ
- わかりました。
アオキ
- あ〜、どないしよ…
今日アカデミーの視察行けるから
ちょっと楽しみやってんに…
チリ
- チリちゃん達が生徒側になってどないするん…
チリ
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- ……はい、かしこまりました。
では…準備が整い次第向かいます
アオキ
- …なんて言っとったん?
チリ
- アカデミーの視察は
とある方法を使えばいいらしいです
アオキ
- とある方法……?
よく分からんけど……
チリ
- まずはトップんとこ行こや!
チリ
- そうですね。
アオキ
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- 電話でも話した通り、
アカデミーの視察をお願いします。
オモダカ
- 私服のままは不自然ですので、
今日限定で余った制服を着て生徒として立ち振る舞ってください。
オモダカ
- …よろしくお願いしますね?
オモダカ
- 了解しました。
アオキ
- 了解やで!任せてや!
チリ
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- さてと…
これが今日限定の制服です。
オモダカ
- ありがとうございます。
アオキ
- …なははは…ww
見た目は子供やけど中身おっさんのアオキさんが着とるのジワる…ww
チリ
- 笑わないでください……
チリさんだって中身は大人なんですから…
アオキ
- なはは…wさーせん…ww
チリ
- アカデミーに到着した二人…
- なんの授業の視察になるかと思ったら…
アオキ
- まさかのまさかで
ハッサクさんの担当の美術やなぁ…
チリ
- まぁ別にええけど
チリ
- (家庭科が良かったなんて言えない)
アオキ
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- 美術の授業……
- ハッサクです、
よろしくお願いしますですよ!
ハッサク
- 皆さんはパルデア十景なるものをご存知でしょうか……って
ハッサク
- 丁度チリとアオキと目が合う
- きゃー、ハッサクせんせー
かっちょええ〜
チリ
- ……どうもです。
アオキ
- ド…………
ハッサク
- ドラゴーーンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ハッサク
- この後盛大に怒られた。
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- おまけ(過去捏造注意)
- 後日ハッサクだけ縮んだ話。
- あ…………
ハッサク
- 縮んだ事により服で隠れていた肌が見える
- …それだけなら良かったのだが、
ハッサクの体は傷だらけだった。
- す、すみませんですよ…
こんな痛々しいものを…
実家が少々厳しかっただけですから
ハッサク
- それを見てしまったチリとアオキ。
- それぞれとある事を思い出す。
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- なはは!自分のアルバムこんなにあるんや!めっちゃ懐かしいわぁ!
チリ
- あ、そういやハッサクさんは
アルバムとかって無いの?
チリ
- …あ、小生……ですか?
小生のアルバムなんて…
面白くありませんから…
ハッサク
- へぇ…?
チリ
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- ここの旅館、露天風呂があるらしいですよ。良かったら行きませんか?
アオキ
- ……すみませんですよアオキ。
小生はお部屋のお風呂にしますです。
ハッサク
- …そうですか…?
アオキ
- ━━━━━━━━━━━━━━━
- すみません……やっぱり元に戻るまで部屋に籠っておきますですよ…
ハッサク
- ……
チリ
- ……
アオキ
- 無言でハッサクを
部屋から引きずり出す二人。
- えっ?えっ?どうしましたか??
ハッサク
- そしてチリ愛用のドレッサーの前に座らされるハッサク。
- ……??
ハッサク
- チリは丁寧にハッサクの髪をブラッシングする。
- えーーん……ハッサクさんにそんな事あったんやなぁ…キレイしよな……
チリ
- ……
アオキ
- キッチンで握ってきたおにぎりをハッサクの口に無言で詰めようとするアオキ。
- お邪魔しますね、チリ、ハッサクが縮んだというのは……って
オモダカ
- どういう状況です?
オモダカ
- ……実はこんな事が……
アオキ
- …………なるほど、だからこんなに過保護に扱われていると。
オモダカ
- 嬉しいには嬉しいのですが……
ハッサク
- こんなに過保護にされると……
ハッサク
- その時のハッサクの表情は……
- 嫌がっている訳では決してない……
- 大切に想われている事を嬉しく感じているような…そんな優しい笑顔が浮かんでいた