家に帰りたい風太郎vs家に帰られたくない五つ子
YouTubeで「五等分の花嫁二次小説」という名前で活動させていただいています。
- よし、今日の家庭教師は終わりだ
上杉風太郎
- 俺はこれで帰るぞ
上杉風太郎
- フータロー、帰るの早い
中野三玖
- ゆっくりしてっていいよ
中野三玖
- 俺には勉強が待ってるんだ
上杉風太郎
- いや、勉強が俺を待ってるんだ!
上杉風太郎
- よく意味がわからないのですが…
中野五月
- フータロー君
家で勉強していけばいいよ
中野一花
- お前たちに迷惑が
かかるから大丈夫だ
上杉風太郎
- 迷惑ではありません
中野四葉
- むしろ上杉さんと同じ空間に
居られるだけで嬉しいです!
中野四葉
- 遠慮しておくぞ
上杉風太郎
- 何故そこまで…
中野五月
- それ程までに私たちのことが
嫌いなのですか?
中野五月
- お前たちが嫌いという訳ではない
上杉風太郎
- 1人で集中して問題を解きたいんだ
上杉風太郎
- なら私の部屋を使っていいわよ
中野二乃
- 私の部屋も使って
中野三玖
- 他人の部屋で勉強するのは
あまり好きじゃないんだ
上杉風太郎
- 同じ部屋で同じ時間に同じペンを
使うことで勉強の効率化を図れる
上杉風太郎
- 俗に言うルーティーンってやつだな
上杉風太郎
- なにそれ、面白くないわ
中野二乃
- あーあ、こんなに可愛い私たちより
勉強の方が優先なのね
中野二乃
- 当たり前だろ
上杉風太郎
- そこはお世辞でも私たちの方が
優先って言いなさいよ!
中野二乃
- めんどくさ…
上杉風太郎
- 1人の空間で勉強したいんだよね?
中野一花
- まぁな
上杉風太郎
- ならさ、私たちは隣の部屋で
待機してるからリビングを使ってよ
中野一花
- (さっきの話聞いてたのかよ…)
上杉風太郎
- なぜそこまで俺を
帰らせてくれないんだ
上杉風太郎
- 俺の大切な勉強時間を削ってまで
話す内容じゃないだろ
上杉風太郎
- 今すぐにでも家に帰って
勉強がしたいんだ
上杉風太郎
- たまには私たちの家で
勉強してもいいじゃないですか
中野四葉
- あ、いいこと思いついた
中野三玖
- フータローが私たちの家で
勉強したくないなら
中野三玖
- 私たちがフータローの
家に行けば問題は解決する
中野三玖
- その手もあったわね
中野二乃
- 三玖天才!
中野四葉
- 全力で拒否していいか?
上杉風太郎
- えー?これもダメなの?
中野一花
- 絶対に断る
上杉風太郎
- 俺は1人で集中したいんだ
上杉風太郎
- さっきもそう言ったろ
上杉風太郎
- らいはちゃんの上杉家特製カレーと
卵焼きが食べたいですぅ
中野五月
- 俺がいない時に食べてくれ
上杉風太郎
- あんた、ケチケチしすぎよ
中野二乃
- そんなんじゃ女の子にモテないよ
中野一花
- 女子から人気を集めたところで
何のメリットもない
上杉風太郎
- ただ面倒事が増えるだけだ
上杉風太郎
- そうやってすぐ強がるんですから
中野四葉
- 俺は正直な気持ちを言っただけだ
上杉風太郎
- 上杉さんは人柄がいいのに…
もったいないですよ
中野四葉
- 俺にはどうでもいい話だ
上杉風太郎
- つーか、いつになったら
俺は帰っていいんだ?
上杉風太郎
- 家には帰らせないよー
中野一花
- 何が何でも家の外には出さないわ
中野二乃
- いつにも増して面倒な5人だな…
上杉風太郎
- 勉強なら私たちの家でもできる
中野三玖
- 1日くらいサボっても
フー君なら余裕で学年1位よ
中野二乃
- 二乃、1日くらい
サボってもいいと言ったな
上杉風太郎
- え、えぇ…
中野二乃
- (ここは適当に流して
さっさと帰宅するか)
上杉風太郎
- そういう問題じゃないんだ
上杉風太郎
- 将来、俺のパートナーとなる女性を
幸せにさせてやれるような立派な
男になりたいんだ
上杉風太郎
- 人の役に立てる人間にな
上杉風太郎
- そんな人間になりたいから
今もこうして勉強に励んでいる訳だ
上杉風太郎
- 時間は無限じゃない
上杉風太郎
- 1分1秒でも多く学習に
時間を充てたいんだ
上杉風太郎
- だから二乃、俺を帰らせてくれ
上杉風太郎
- う、嘘・・・フー君
中野二乃
- 私を幸せにするために1秒でも多く
勉強の時間を増やしていると
中野二乃
- フー君、素敵♡
中野二乃
- 私のことを第一に
考えてくれてたなんて
中野二乃
- やっぱりフー君は
私と結婚するつもりよね
中野二乃
- ・・・
上杉風太郎
- まだフータロー君は二乃と
結婚するなんて言ってないけど
中野一花
- 二乃、早とちりしすぎ
中野三玖
- フータローは二乃に興味ないって
中野三玖
- あら?聞こえなかったのかしら?
中野二乃
- フー君は私を幸せにするために
勉強してるのよ
中野二乃
- そうよね、フー君
中野二乃
- そんなこと一言も言ってないが
上杉風太郎
- はぁ!!
中野二乃
- 上杉さんは結婚するのでしょうか?
中野四葉
- 普通は結婚するだろ
上杉風太郎
- 上杉五月・・・悪くない響きです
中野五月
- 五月、声に出てるわよ
中野二乃
- ハッ‼︎ す、すみません!
中野五月
- これ以上お前たちの家に
居座るのもあれだしな
上杉風太郎
- 俺は帰るぞ
上杉風太郎
- ねぇ、フータロー君
中野一花
- 今夜だけ特別にお姉さんを
好きにしていいからまだ帰らないで
中野一花
- 断る
上杉風太郎
- 耳にたこができるくらい
言ってやろうか?
上杉風太郎
- 俺は家に帰る
上杉風太郎
- ねー、なんで帰るの
中野一花
- お姉さん泣いちゃうなー
中野一花
- はいはい、勝手に泣いてろ
上杉風太郎
- 腕とった!
中野二乃
- お、おい二乃!離せ!
上杉風太郎
- 三玖、四葉、手貸しなさい
中野二乃
- わかった
中野三玖
- ししし、離しませんよ
中野四葉
- 俺の腕を引っ張るな!
上杉風太郎
- あのー、私も加勢した方が
いいのでしょうか?
中野五月
- ほら、五月ちゃんも
フータロー君を捕まえるよ
中野一花
- 俺は今すぐ帰りたいんだ!
上杉風太郎
- その手を離せ!
上杉風太郎
- フー君が帰っちゃったら
私たちは寂しいのよ
中野二乃
- お願いだからまだ帰らないで
中野三玖
- 上杉さん、お願いします!
中野四葉
- ちょ、おい!やめろ!
上杉風太郎
- フータロー君が私たちの家に
泊まるって言えば離してあげるよ
中野一花
- 言わなかったらずーっと
このままの状態でいるからね
中野一花
- なんで勉強の話から泊まる話に
切り替わってんだよ!
上杉風太郎
- あれー?いいのかな?
中野一花
- フータロー君の唇奪っちゃうよ
中野一花
- 一花、今が絶好のチャンスです!
中野五月
- 五月までそっちの味方かよ!
上杉風太郎
- よ、四葉!助けてくれ!
上杉風太郎
- ししし、これなんか楽しいね
中野四葉
- (まずい、今すぐこの場から
逃げなければ俺の命が…)
上杉風太郎
- フー君はキスされると
弱体化するから今がチャンスよ
中野二乃
- やめてくれ…
上杉風太郎
- みんな、フータロー君を抑えてて
中野一花
- 私に任せて!
中野四葉
- 身動きが・・・できない
上杉風太郎
- フータロー君♡
中野一花
- よ、よせ一花!
上杉風太郎
- なーんてね、少しはドキドキした?
中野一花
- は?
上杉風太郎
- あれ?今ガッカリしたよね
中野一花
- もしかして本当に
キスすると思ったの?
中野一花
- へー、実はフー君も
キスされたいんだ
中野二乃
- んなわけねーだろ!
上杉風太郎
- フータローも男の子だから仕方ない
中野三玖
- ししし、私たちの罠に
騙されましたね!
中野四葉
- 私たちだってやればできるんです!
中野四葉
- は!最初から分かってたし
上杉風太郎
- 俺のIQ舐めんなよ!
上杉風太郎
- その割には必死な顔でしたが
中野五月
- う、うっせー!
上杉風太郎
- あ、フータロー君動揺してる
中野一花
- 強がってるフー君も悪くないわ
中野二乃
- 俺を遊び道具みたいに扱いやがって
上杉風太郎
- こんなことをしている時間が無駄だ
上杉風太郎
- 俺はもう帰…
上杉風太郎
- フー君を捕まえ作戦プランA実行よ
中野二乃
- 戦闘体制よーい
中野一花
- ・・・
上杉風太郎
- 皆さん!行きますよ!
中野五月
- 玄関のドアは封じました!
中野四葉
- なぜ全員が玄関の前に立っている
上杉風太郎
- フータロー君には
私たち5人の壁を超えられるかな
中野一花
- 冗談じゃない
上杉風太郎
- こんなくだらない遊びに
付き合わされるのはごめんだ
上杉風太郎
- 絶対外には出さないわ
中野二乃
- 本当にめんどくせぇ5人だな
上杉風太郎
- だが
上杉風太郎
- それでも俺はお前たちを突破し
家へ帰る義務がある
上杉風太郎
- 意地でも家に帰ってやる
上杉風太郎
- 私たち5人を討ち取れたら
家に帰っていいよ
中野三玖
- 最難関の四葉を突破することは
難しいと思うけどね
中野一花
- 少々面倒だが、仕方ない
上杉風太郎
- 常識的に考えてパワーは俺の方が
お前たちを遥かに上回っている
上杉風太郎
- 俺を帰らせたくなかったら
力ずくで止めてみろ
上杉風太郎
- わかりました!
中野四葉
- 秒で終わらせてやる
上杉風太郎
- その後、フータローは秒で負けたんだとか
- 終わり