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ひとり劇場

殺し屋と捨て犬

定番の白アイコンで作ってみました((所々違う。エ?どうして投稿早いかって?暇してんだよ(腸炎になりました)。【⚠誤字脱字】

時計の針が深夜を廻るころ、暴力団組織の者が一人の男を探していた。
殺し屋の男だ。何の為か、組織に侵入していたそうだ。そして幹部の一人を殺害した。
それにボスが怒りを買い、今に至る。
近隣住民が寝静まる中でも暴動が起こる。これに住民は寝れず警察を要請させた。
警察も動くが足りなかった。相手はどんな武器を持っているか分からず、下手すれば住民に被害が及ぶと思ったからだ。
「チッ。」
男は人気の無い狭い路地に入っては奥へ奥へ進む。先日雨が降ったばかりか足場が悪い。
そんな事はお構いなく進んでいくが、敵軍にバレてしまい進行方向から一人二人と通ってくる。
それを見た男は引き返して元来た道へと戻るが反対側からも迫って来ていて、気づけば敵軍に挟まれてしまっていた。
「(ここで捕まるわけにはいかねぇんだよ)」
狭い路地、壁、を上手く利用して上へ上へと登っていく。敵軍もそれに続いて登ってくる。
登りきって屋上についたとき、ホッと一息ついたのが束の間、敵軍の男に足を掴まれた。
「…っ、!」
咄嗟に所持していた小型ナイフを取り出し手にぶっ刺せば、男は悲鳴を上げ足から手を離した。
手にナイフが刺さったまま、殺し屋の男を睨みつけた。声が出ずただ睨みつけるだけ、男にとっては良い見物。
「悪いけど、お前らに構ってる暇はねぇ」
そう言って手榴弾を手に取り、ピンを外せば狭い路地の方に二、三個放り投げれば、
「3……2………」
数を数え始める。だが零を数える前に爆発し敵軍は無惨にも死んでしまった。
まあ殺し屋にとっては当たり前のこと気にする事はない。
「おっと、少し数えるのが遅かったか?」
自分なりのジョークで気分を和ませ切り替えに入る。※これは男ならではの素晴らしいジョークである。
敵軍から距離を置くために、屋上から屋上、次から次へと足を止めることなく走り続ける。
と、あることに気がつく。屋上では珍しいダンボール箱が置いてあること。初めは敵軍の物かと思ったがどうやら違うようだ。
ダンボールをまじまじと見ているとブロロロロ…とヘリが顔を出した。まだ逃れてはいなかったようだ。
(諦めの悪い奴らめ…)
ダンボールを抱えてヘリの追跡から逃れる為、また細い路地の隙間に下りて身を隠す場所を探した。
誰も使っていなさそうな小屋を見つけ、一先ずはそこで身を潜めた。ついでにダンボール箱の中身を確認しようとテープを剥がした瞬間、、
「マジかよ…ッ!?」
、中から犬が飛び出してきた。ワン!と元気よく吠え尻尾を振っている。まだ子犬のようだ。
被毛は短毛で、大きな垂れ耳が特徴で強いな忠誠心。『ラブラドール・レトリーバー』なのでは?と男は思った。
男はバレまいと犬を宥めるが犬にとっては真逆の効果だった。犬は吠え続けはしゃいでいる。
「ハァァァ…」
大きく溜息をつき、何故拾ったのかと頭を抱えた。それを見た犬は心配したのかクーンと鳴く。
「お前は何処から来たんだ」
犬はワンワン!と二回連続して吠えるが当たり前だが人間は犬語を理解出来ない。
「悪いが日本語で喋ってくれないか?」
冗談めかして犬に言うと、
『お前は殺し屋の、』
ゆっくり落ち着いた低音ボイスで喋った。犬は舌を出してハァハァと息をしているだけなのに…
「喋っているのは俺だ。」
「お前かよ…っって誰?!」
物陰から一人の男が現れた。右肩から手先、顔にも刺青がはいっているガタイのいい男だ。男は警戒することを忘れ普通に驚いてしまった。
「お前本当に殺し屋か?」
キレのいいツッコミ
「見たら分かるだろ?」
殺し屋だと言わんばかりの表情に男は呆れたような顔をする。
膝の中に居た犬が唸り声をあげ男を警戒、威嚇している。
「コイツはどうもお前のことが嫌いらしいな」
「殺してしまえば終いだろ。」
ガチャガチャと早業で発砲するも弾丸が当たったのは犬ではなく男の腕だった。犬を守るため自ら肩を出し庇ったのだ。
「っ、犬は関係ねぇだろ。」
男の痛む姿と流れる血を見て、犬はクーンクーン…と鳴き続ける。
「これくらい平気だ…」
と、言うと刺青男はニヤリと笑い、拳銃を犬に向けた。男は犬を背後にまわした。
「何時までソイツを守れるか、な?」
「よせ。今はお前の喧嘩にのってる暇はねぇんだよ。」
と、ドタドタと地響き。敵軍が近くまで来ているということだ。
「この辺りに居るはずだ!探し出せ!」
もう、すぐ近くまで来ている。このまま隠れているわけにはいかない。男は犬を抱えて逃走を図る。
「犬はどうする気だ。」
裏口から出ようとする男に聞いた。別に子犬ぐらい捨てたってどうてこともないのに、、
「一緒に冒険させてやるんだ。」
それに応えるようにワン!と尻尾を振って吠える犬。刺青男はそれを見て上がる。
「…いいバディになるといいな。」
じゃあなと最後の挨拶。さっきまでうるさかった小屋も静まり返る。刺青男は立ち上がり伸びする。
「ほぉ…中々面白いことになってんなァ」
勢いよく小屋のドアを開けると敵軍が前で構えて待っていた。拳銃や刃物を手にいつ襲ってきてもおかしくない。
「お前らには負けてらんねぇよッッ!!」
手をあげて降参ポーズだが手には『煙玉』を持ち、尽かさず敵軍へ投げる。
辺りは一気に煙に包まれて敵軍は混乱へ陥る。刺青男はマスクをつけ煙の中へ突っ込んで行った。

大きな爆破音と共に爆風も吹き荒れる。さっき出てきた小屋の方からだ。思わず振り返って戻ろうしとしたが、
来い。と相棒が言うものだからグッと堪えて後を追う。相棒に連れられ着いた先は、、
「ハハッ!犬が連れてくるとはなァ…!」
敵軍の中で一番デカくてゴツイで有名な男の縄張だった。大きい体を動かし、男らを踏み潰す気で歩き始める。
予想外の出来事に刃物を構えてしまい戦う体勢をとってしまい、
「仕方ねぇ…戦うぞ!」
と言ったものの実質一人であり、相棒は裏返った声で威嚇するだけ。ゴツ男は歩く進路を変えず此方へゆっくり向かってくる。…男と犬は後退り。
が、そんな事をしていると何かにぶつかった。壁か電柱かと思ったが何か違うようで…
「あ〜…どうも〜…」
ある意味“さいきょう”と言われる男だった。俺を一番に捕まえろと言った暴力団組織のボスだ。
逃げようとするが、腕を掴まれ地面に叩きつけられる。頭に重い衝撃を与えられた。
相棒はゴツ男に捕らえられて何も抵抗出来ない様子が伺える。
「(俺の人生もここまでか、)」
そう死を覚悟した悟ったときだった。
何処からか銃声音に煙玉と敵を混乱させ油断した隙に男は手を振り払い逃走。
「撃ち殺せッ!!」
怒鳴るように部下らに命令するも逃がしてしまう。だが犬だけは抱いたままでまた戻らなければならない。
「中々やるじゃん…!」
「当たり前だ。俺は狙撃手だからな」
「そうだったんだ。」
「ところでアイツは?」
「今から助けに行くんだよ。」
ギラッと敵を睨みつける男を刺青男はジッと見ていた。男は本気モードに入ったようで…
「俺一人じゃ無理だ。力を貸してほしい」
「…今回だけな。」
全力でフォローすると男に需要品を渡した。それらを貰った男は手に取り頷いた。
「じゃあまず……」
「…了解。」
合図や決行時は決まって、拳を作り手の甲でタッチだ。相棒を助けると二人は誓った。
殺し屋同士タッグを組んで闘う。

2  

投稿日時:2023-02-14 12:57
投稿者:うぃうぃ
閲覧数:77

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