リテイル・ライツァ・ワールド
ただの自己満ファンタジーです
- ここは、人と、別の種族が行き交う世界。
- とある鉱物から成った女性は、そんな世界で呟いた。
- な
スピネル
- 何よこれ……
スピネル
- 1人の少女を取り囲むように、沢山の死体の山があった。
- かつて“女神”と称されたスピネルも辟易するほど。
- 少女はそちらに気付く。
- あら、貴方はもしかして…“女神”サマ?
アズライト
- ご名答。…これ、全部貴方が?
スピネル
- そうね、全て私よ。
アズライト
- 私が殺したの。
アズライト
- 貴方、修道女だったでしょう?何たる行いを…
スピネル
- …
アズライト
- そろそろそんな小芝居打たなくていいと思うけど、姉さん
アズライト
- …てへ。
スピネル
- 命の欠片はちゃんと回収しておいたけど…
アズライト
- 失敗したらどうするつもり?
アズライト
- その時は2人仲良く天に昇りましょ。
スピネル
- 私たちの行いなら堕ちる所まで堕ちる気がするけどな〜
アズライト
- 少女、アズライトはドレスの埃を手で払い、立ち上がる。
- はいどーぞ。
アズライト
- かなり上出来ね……ありがとう。
スピネル
- ガサガサ…と、僅かな物音。
- …誰?
スピネル
- うえっ。アンデッド系でもいたの?
アズライト
- 顔出しなさいよー、ほらほら
スピネル
- 姉さん…
アズライト
- ……は、はい
アクロアイト
- 貴方、その刀剣を今すぐ地面に置きなさい
スピネル
- そうして両手を上げて、私の質問に答えて。死にたくなかったら私語は慎むこと。
スピネル
- アズライトはニヤリと笑み、死体の山に座る。
- 貴方、名前は?
スピネル
- ……アクロアイト、です
アクロアイト
- 種族は?
スピネル
- 鉱物です
アクロアイト
- …なら、殺しても対価は無さそうね
スピネル
- 姉さん、ちょっといいかな
アズライト
- どうしたの?
スピネル
- アクロ、私の友達なんだけど…
アズライト
- 数秒間の沈黙
- ぷっ
スピネル
- あはは!まさか、弟の友達なんて…っふふ、最初から言ってくれたら良かったのに!もう!
スピネル
- スピネルは吹き出し、脱力した。
- って……弟?
アクロアイト
- え?知らなかった?
アズライト
- あんたねえ……
スピネル
- まあいいや、折角だからアクロも一緒に行こうよ
アズライト
- どこに?
アクロアイト
- そりゃあ……
アズライト
- 未来に決まってるでしょうよ
スピネル
- 分かるわけないじゃないですかあ……
アクロアイト
- まあまあまあ!資材も集まったことだしさ!
アズライト
- …分かりました、着いていかせてください
アクロアイト
- 大歓迎だよ♪
アズライト
- 全く…でも、楽しくなりそうね。
スピネル
- こうして、3人の鉱物少女は命の欠片を消費し、未来へ向かうこととなった。
- 好評であれば、続きます。