ならなくちゃ、この世界でも必要に
第3話
- 第3話
night
- スタートです。
night
- ──さて、マレディクタスさん
ディア・クロウリー
- 貴方はどの寮にも入れませんでした
ディア・クロウリー
- ですが、魔法が使えるのに入学させないわけにはいきません
ディア・クロウリー
- う〜ん・・・・・・そうだ!
ディア・クロウリー
- 学園内に今は使われていない建物があります
ディア・クロウリー
- 昔、寮として使われていた建物なので掃除すれば寝泊まりぐらいはできるはずです
ディア・クロウリー
- そこであれば、しばらく宿として貸し出して差し上げましょう!
ディア・クロウリー
- あ〜なんて優しいんでしょう、私!
ディア・クロウリー
- 教育者の鑑ですね
ディア・クロウリー
- では善は急げです
ディア・クロウリー
- 寮へ向かいましょう
ディア・クロウリー
- 少し古いですが、趣のある建物ですよ
ディア・クロウリー
- オンボロ寮
ディア・クロウリー
- ・・・
シオン・マレディクタス
- さあ、中へどうぞ
ディア・クロウリー
- オンボロ寮・談話室
ディア・クロウリー
- ここであればとりあえず雨風は凌げるはずです
ディア・クロウリー
- 私は調べ物に戻りますので適当に過ごしていてください
ディア・クロウリー
- では
ディア・クロウリー
- ・・・
シオン・マレディクタス
- (いじめか?)
シオン・マレディクタス
- (絶対に虫出てくる)
シオン・マレディクタス
- (どうしよう)
シオン・マレディクタス
- (出ないことを祈って掃除するか)
シオン・マレディクタス
- (雨か...)
シオン・マレディクタス
- ぎえー!急にひでえ雨だゾ!
グリム
- !!
シオン・マレディクタス
- ぎゃっはっは!
グリム
- コウモリが水鉄砲くらったみたいな間抜けな顔してるんだゾ!
グリム
- オレ様の手にかかればもう一度学k
グリム
- ドーン!!!!
グリム
- ぎゃーーーーーー!!!
グリム
- (あっ!やばい)
シオン・マレディクタス
- (つい魔法使っちゃった)
シオン・マレディクタス
- ・・・
シオン・マレディクタス
- (直そ)
シオン・マレディクタス
- ちょっと!?何事ですか!?
ディア・クロウリー
- きゅ、急にコイツが・・・
グリム
- って、それは先ほど入学式で暴れたモンスター!
ディア・クロウリー
- 追い出したはずなのに、何故ここに!?
ディア・クロウリー
- 言ってる場合じゃないんだゾ!
グリム
- そうでした、そうでした
ディア・クロウリー
- マレディクタスさん、どういうことですか!?
ディア・クロウリー
- 虫が出ました
シオン・マレディクタス
- ・・・え?
ディア・クロウリー
- 虫無理です
シオン・マレディクタス
- (ちゃんと)直します
シオン・マレディクタス
- その後に土地か壁か扉ください
シオン・マレディクタス
- ・・・それって、この寮の扉でも良いですか?
ディア・クロウリー
- (中に入らなきゃ虫はいない、なら大丈夫)
シオン・マレディクタス
- (で、オンボロ寮なら特に良い扉だから)
シオン・マレディクタス
- はい
シオン・マレディクタス
- 扉を手に入れてどうするんですか?
ディア・クロウリー
- ここの扉の座標が住んでいたところと同じです
シオン・マレディクタス
- だから、繋げます
シオン・マレディクタス
- そうすると?
ディア・クロウリー
- そうすると、僕が住んでたとこに行き来ができる
シオン・マレディクタス
- そうなんですか!?
ディア・クロウリー
- すごい魔法ですね
ディア・クロウリー
- (あんまりすごくない魔法だったと思うんだけど)
シオン・マレディクタス
- (こっち異世界とかなのか?)
シオン・マレディクタス
- 直りました
シオン・マレディクタス
- (元を知らないから廃墟みたいだけど、中は掃除してたし)
シオン・マレディクタス
- (扉試すか)
シオン・マレディクタス
- ポウ
シオン・マレディクタス
- (結構時間かかる)
シオン・マレディクタス
- (距離あるのかな)
シオン・マレディクタス
- (あ、終わった)
シオン・マレディクタス
- カチャ
シオン・マレディクタス
- ・・・
シオン・マレディクタス
- 住んでた所ですか?
ディア・クロウリー
- はい
シオン・マレディクタス
- じゃあ、住むところは大丈夫ですね
ディア・クロウリー
- なら、後はこのモンスターを
ディア・クロウリー
- (そういえばフラムさんが)
シオン・マレディクタス
- 自分のことすごいとか言ってるやつはそれを利用して何か頼むといいよ
フラム・ソレイユ
- (と言っていた)
シオン・マレディクタス
- (ディア・クロウリー様は自分のことを優しいと言ってた)
シオン・マレディクタス
- (ここで練習してみるか)
シオン・マレディクタス
- これは学校に通わせたらいいじゃないですか
シオン・マレディクタス
- なんですって?モンスターを?
ディア・クロウリー
- 貴方、優しいんですよね?
シオン・マレディクタス
- だったら、通わせるぐらいさせてあげたらどうですか?
シオン・マレディクタス
- 忍び込むぐらい入学したいんですよ?
シオン・マレディクタス
- あっ、もしかして、優しいって嘘なんですか?
シオン・マレディクタス
- し、仕方ありませんね
ディア・クロウリー
- いいでしょう
ディア・クロウリー
- (成功した)
シオン・マレディクタス
- (でも、これしゃべる量増えるな)
シオン・マレディクタス
- (魔法使った方が早いし)
シオン・マレディクタス
- ふな゛っ!?本当かっ!?
グリム
- しかし
ディア・クロウリー
- 闇の鏡に選ばれなかった・・・しかもモンスターの入学を許可するわけにはいきません
ディア・クロウリー
- なんだぁ・・・ぬか喜びだゾ・・・
グリム
- まあ、話は最後まで聞きなさい
ディア・クロウリー
- マレディクタスさん、貴方の部屋にこのモンスターを置くことはできますか?
ディア・クロウリー
- (モンスターだから装置が起動する)
シオン・マレディクタス
- 死にますよ?
シオン・マレディクタス
- じゃあ無理ですね
ディア・クロウリー
- なら、当面の宿についてはここを無料でご提供します
ディア・クロウリー
- ですが、衣食住については自分で支払っていただかねばなりません
ディア・クロウリー
- これは、入学させたらどうと言ったマレディクタスさんにも手伝ってもらいましょう
ディア・クロウリー
- (これやらない方が良かったのかな?)
シオン・マレディクタス
- 貴方は魔法が使える
ディア・クロウリー
- ならば、学内整備などの雑用をこなしてもらいましょう
ディア・クロウリー
- 2人1組で「雑用係」はいかがですか?
ディア・クロウリー
- そちらのモンスターが学内に滞在することを許可してさしあげます
ディア・クロウリー
- 学習のために図書館の利用も許可しましょう
ディア・クロウリー
- 私優しいので!
ディア・クロウリー
- (これ、怒ってるな)
シオン・マレディクタス
- ただし仕事が終わってから、ですよ
ディア・クロウリー
- (それって...)
シオン・マレディクタス
- 僕は生徒じゃないってことですか?
シオン・マレディクタス
- まあ、そうなりますね
ディア・クロウリー
- (生徒じゃなくなるのか...)
シオン・マレディクタス
- (なら、帰りたい)
シオン・マレディクタス
- ええ〜!?そんなのいやなんだゾ!
グリム
- オレ様もあのカッケー制服着て生徒になりたいんだゾ〜!
グリム
- 不満なら結構
ディア・クロウリー
- また外に放り出すだけです
ディア・クロウリー
- そしてマレディクタスさんは生徒になるだけです
ディア・クロウリー
- ふな゛っ!?
グリム
- わ、わかった!やればいいんだろ、やれば!
グリム
- (怒ってるはずなのになんで怒らない?)
シオン・マレディクタス
- わかりました
シオン・マレディクタス
- よろしい
ディア・クロウリー
- では2人とも
ディア・クロウリー
- 明日からナイトレイブンカレッジの雑用係として励むように!
ディア・クロウリー