死体
創作キャラが可愛すぎる
- 死体
- 大丈夫さ。君は何もやっていないんだろう？(焦っている様子で、床にうずくまっている男に話しかける。焦っているとは言っても、周りの者に見られていることに焦っている)
霧ノ男
- 何もやってないよ！当たり前だろ？！それとも何？俺ちゃんそんなことする人に見えるワケ？！？？(バッと顔を上げ、霧ノ男に対して叫ぶ。ガスマスクで顔を隠し、厚着をしているのに袖をめくるとかいう変な格好をしたこの男は、なにか可笑しいことでもしたのだろうか)
エアー
- 見える(まるで子供をあやす保育士だったのが、急に塾の先生くらい冷静になる)
霧ノ男
- え、何？怖いんだけど(震える声で問う。急な変化に驚くどころか怖くなったようだ。男はフードを被り、周りの者に見えないようにガスマスクを外し、霧ノ男にこいこいと手招きしながら外に出ていく)
エアー
- 今のは外に出てから外せば良かったんじゃ…いや、私が君に文句を言うのは違うか(後について行き、外に出るなり小さく呟く。そして霧は散るようにして消えていった)
霧ノ男
- ………(男は消えていった霧を見つめながら、ガスマスクを付け直す。何を言うでもなく、ただ静かにそれを見つめ)
エアー
- …そろそろ終わるんだよな。これも(自分の手を見ながら小さく呟く。筋肉質で血管が浮きでた太い腕)死にたくねーな…(ポケットに手を突っ込み、はぁとため息をついてから歩き始める)
エアー
- …はは(考え事をしながら歩いてしばらくすると、目の前に小さなアパートが見える。階段をあがり、部屋の扉を開く)
エアー
- おかえりー(アパートの一室でスマホを弄りながら言う。部屋に入ってきた男を見て、唯一目視できる口がニヤリと笑い)病院、どうだった？(スマホの電源を切り、布団の上に放り投げる。くるりと体の向きを変え、帰ってきた男の方を向き)
KB
- 心臓が弱ってるってさ、喉も酷いみたいだ(カチャカチャとマスクを外し、壁についているフックにかける。服を脱いで上裸になると、かわりに黒いタンクトップを着る。KBの隣に座って)
エアー
- だろうな。あんだけ傷つけてたんだ(頬杖をつき、呆れたようにため息をして言う)……お前最近運動してんのか？
KB
- ？、いや全く。なんでだ？(予想外の質問に首を傾げて聞く)
エアー
- いやお前、肉つかねぇ体質でもねーのに細いから。なのに筋肉はついたまんまだし…変な体してるよな(フッと煽るように鼻で笑ってエアーの顔を見る)
KB
- お前なぁ…こちとら10年以上軍人やってたんだ。体ぐらいつくってある(布団に飛び込むようにして入り、ゴロンと寝転んで照明のスイッチを押す)悪いけど今日は疲れてんだ。話はまた今度頼むぜー(ふわぁと小さく欠伸をして布団を被る)
エアー
- ったく…(スッと立ち上がって部屋の玄関に向かう)じゃあなエアー。お前の葬儀には行ってやんねぇぜ(そう呟くと部屋を出ていく)
KB
- …！？…っくそｯ…(バッと起き上がり、頭を抑えながら布団から出ると、ふらつきながら洗面所に向かう)ダメだ、まだ死ぬわけにはいかねぇ(ひゅーひゅーと苦しそうに呼吸をしながら鏡に映る自分の顔を見る)お前はまだ大丈夫だよな？エアー。なんたって不死身の兵隊だもんなァ…
エアー
- ごほっげほｯげほ……っはは(口を抑えながら大きく咳き込むと、自分の手には赤い液体がついている。視界がかすみ、自分が今どこを向いているのかも分からなくなっていく。ただゆっくりと体から力が抜けていき、壁にもたれかかるようにして倒れる)
エアー
- あーあ、死ぬときまで1人かよ。さみしー…(もう何も見えていない。誰かの声が聞こえた気がしたが、それが誰でもどんなものでも、もうどうでもいい)
エアー
- エアー！おい、エアー！！(肩を掴んでゆさゆさと揺する。常に笑っている彼の口も、今は笑っていない)
KB
- 頼む！まだ死ぬな！！なぁおい！！(自然と隠れた目からは涙がこぼれる。少しずつ彼の呼吸が小さくなるのが怖い)
KB
- 名前…教えろよ、、、(俯いてエアーの胸を力なく殴る。トスッと小さく音がして)
KB
- …ばーか。俺ちゃん不死身だぜ？死なねーよ(KBの頭に血で汚れた手を置き、よしよしと撫でながら言う。低く掠れた汚い声だ。でも不思議と落ち着く声)
エアー
- ……クソが、袋汚れたじゃねぇか…(被っている紙袋はエアーの血で赤く汚れた。自分の頭を触る手を掴み、ぎゅっと握って)死ねよ。エアー…
KB
- そりゃ無理な話だ。なにせ俺は(ニヤニヤと笑いながら言い、ごほっとまた少し咳き込む)
エアー
- 不死身、だろ？分かってるさ(いつものように口角をあげて笑うと、スッと立ち上がってエアーを見下ろす。ズボンのポケットに手を突っ込むと、クククと小さく声を出して笑い)葬儀、行ってやるよ
KB
- 来んなボケ(笑いながらそう呟くと、壁に縋るようにもたれながら立ち上がる)お前なんかが俺の死体見れるわけねーよ。クソガキ
エアー