ハンニバルの決断
- かけたまえ。
C
- は、失礼します。
A
- この前の軍事会議のことで、少しな。
C
- その節は、ご無礼を致しました。
A
- あぁいや、説教をしたい訳ではない。この作戦について貴官の意見を問おう。奴らをどう見る?
C
- 単体での国力は劣ると見ますが、共和国と同盟を結んだ今、その力は未知と言えるでしょう。
A
- わざわざ共和国がハルネスと組む理由がどこにある?
C
- 最新軍事技術がそこに・・・?
A
- ほう?
C
- 2年前、ハルネスの砲撃観測を担当し妙な兵器を目にしたことがありました。最優先で破壊するよう促したので、難なく勝利を収めましたが・・・
A
- "それ"を生み出すような頭の回る技師に目をつけたのが共和国、と言いたいのだな?
C
- 地理的に考えても、可能性は低くないかと。
A
- ご名答だ。
C
- 閣下はこうなることを事前に知っていたのですか?
A
- それが私の仕事だからな。いかなる戦況でも、必ず打開策はある。「死中に活を求める」、私の好きな言葉だ。無理を言ってすまないが、此度は宜しく頼む。
C
- は!
A