ひとり劇場

奇異 II

続きました。ちゃっかりと続きやがりました。どうぞ。

……イマジナリーフレンド。って、博士は、聞いたことある?
博士のほうから視線を外し、ただ前を向いて、拳を握りながら藍は聞く。
あるよ。想像上の友人のことだろう
そう。一般的には、子供がよく創るものだと言われているけど、実際には大人が創ることもある。
大人も創る、とは言えども……イマジナリーフレンドを創る大人は、寂しい大人だ、なんて言われがちだけど
それで? と、博士は藍に話の続きを促す。
今話すから待ってて、とでも目で話すように、藍は博士に目線を向けた。
それで、博士は……イマジナリーフレンドを創るのは、人間、そしてそれに及ぶような生物に限ったことだと思う?
……難しいことを言うね
返事も返さないまま、藍は博士の目を見つめた。
君は仮にも、ロボットだろう
うん
それなのに、自分の可能性を否定するようなことを言うのかい
違う
藍は、間を開けずに博士の言葉を否む。その瞳は、曇らないまま博士の白衣姿を映している。

3  

投稿日時:2021-10-09 09:05
投稿者:涙
閲覧数:21

> 涙さんの作品一覧をみる

↑このページの先頭に戻る