りどるくんとお話(1
なんかサボって話してるよ
- あっ、リドル
私
- …ま、また来たのかい
リドル
- 呆れたとでもいった表情で私を見上げ、こめかみを抑えてため息をついたリドル
- ちょうど、薔薇を赤く塗ってたみたい。
- ねーねー、これ全部塗るの?
私
- そうだよ
手伝ってくれるのかい?
リドル
- いや、
私
- はぁ…
リドル
- ため息つくと疲れるよって言ったら、誰のせいだと…って返ってきた。
- え?誰のせい???????
- でも一回だけ塗ってみたーい
私
- そうかい
リドル
- …入って良い?
私
- 首をはねるよ
リドル
- てか、私が乗ってる木ってそっちの敷地内にあるから入っちゃってるね、はは
私
- まったく。
あまりおふざけが過ぎるとバチが当たる
リドル
- バチ?
私
- そう。
例えば、落ちるとかね
リドル
- えっ、
私
- っわ!?
私
- 一瞬だった。
- 気がつけば、木の上ではなく地面に倒れていて、落ちたんだなと理解。
- あ、ほんとに落ちた
リドル
- ちょ、魔法使った!?
私
- まさか
リドル
- もぉ〜…!バチ当たった…
リドルがそんな事言うから
私
- 人のせいにするんじゃないよ
リドル
- 私が怪我してないか心配する事はなく、黙々と薔薇を赤く塗っているリドル。
- ムカついたから膝カックンかましたら、その場に崩れ落ちていった。
- めっちゃ面白い。
- うぎゃっ!!
リドル
- う、うぎゃってなに…ぶふっ、ふ、
私
- …い、いい加減にしないと…
リドル
- あ、やべ
私
- 私の本能が告げた。
逃げろと。
- 思い立ったらすぐ行動。
捕まる前に逃げようと、ハーツラビュル寮の壁を必死に登る。
- が、
- 逃げるな
リドル
- だっ!!
私
- 悪戯が過ぎるよ、君は…!
リドル
- いてててててて!!
私
- 首ははねられなかったが、とても痛い頭ぐりぐりをお見舞いされた。
- 女の子に優しくない、ひぃん。
- はぁ…そろそろ僕も授業があるから、帰ったほうがいいんじゃないかい?
リドル
- 此処いちゃだめ??
私
- だめ
リドル
- ちぇ
私
- また来るからね!
私
- しばらくはいい
リドル
- じゃあ明後日来る
私
- …ほんと、バレないようにね
リドル
- はーい
私
- じゃ、授業がんばれ!
私
- あぁ、君もね
リドル
- 私とリドルは同じ学校ではない。
- 彼は男子校で、私は隣の女子校。
- これは、
ちょーっとサボり癖のある私が、此処でリドルくんと暇を潰すお話。