鬼白の話。
鬼灯の冷徹の鬼灯×白澤の話です🙇♂️⚠︎キャラ崩壊注意 ⚠︎解釈違いだったら申し訳ない😭
- 登場人物紹介
- 鬼灯(ほおずき)
地獄の閻魔大王第1補佐官。
仕事に亡者に閻魔に厳しい。
勤勉な性格。
鬼灯
- 白澤の呼び方
・奴(やつ)
・貴方(あなた)
・白豚(しろぶた)さん
・給食当番さん
・お爺さん(おじいさん)
鬼灯
- 白澤(はくたく)
吉兆の神獣。
桃源郷(天国)で漢方薬局を営む。
怠惰な性格。
白澤
- 鬼灯の呼び方
・お前
・闇鬼神(やみきじん)
白澤
- 2人の容姿は双子並みに似ているが、血は繋がっていない。
犬猿の仲で出会う度に喧嘩が起こる。
- __________________
- 【最近気付いた事がある。】
- これお前にやるよ。
白澤
- 奴は小さな小瓶を差し出す。
- 中には薄桃色の丸い錠剤が数粒入っていた。
- ...
鬼灯
- _確かこれは不眠によく効く薬だ。
忙しなく働く私にとって特効薬とも言っていい。
- たまたま余っちゃったからさ。
白澤
- だから仕方無くお前に......
白澤
- ありがとうございます。
鬼灯
- 私は素直に礼を言う。
- あ、うん
白澤
- 奴は耳を赤くしながら頷いた。
- 【私が奴に好かれているという事に。】
- __________________
- 白豚(しろぶた)さん代金です。
鬼灯
- ある日の昼下がり。
- 私は頼んでおいた薬を受け取りに、この“極楽満月”という薬局へやって来た。
- 毎度毎度お前は...。
白澤
- 僕は豚じゃないって言ってんだろ。ちゃんとした名前で呼べよ。
白澤
- 奴は代金を受け取って目で確認する。
- では給食当番さん。
鬼灯
- おい
白澤
- 奴は半ば食い気味で突っ込んだ。
- ...逆に呼ばれたいんですか?名前。
鬼灯
- そりゃあそうだろ。変なあだ名付けられるより全然マシ...
白澤
- 奴は言葉を止める。
- いや、今のやっぱ無し。
白澤
- 急になんです。
鬼灯
- いや...これじゃまるで、どうしてもお前に名前を呼んで欲しいみたいだから
白澤
- 事実、そうでしょう?
鬼灯
- そうだけど...そうじゃなくて、えっと
白澤
- 奴は言葉に詰まる。
- ............白澤。
鬼灯
- 私は素直に奴の名前を口にした。
- !
白澤
- 奴は豆鉄砲を食らったかの様な表情になる。
- やはり語感も嫌いですね。
鬼灯
- 白豚の方が断然言いやすい。
鬼灯
- 私は顔を上げて奴の顔を見てみる。
- わ...
白澤
- 奴は目を見開いて頬を赤く染めていた。
- 私はその光景に目を奪われる。
- ...
鬼灯
- _表情豊かな奴だとは思っていたが、こんな顔も出来るとは。
- その瞬間私の中で少しだけ興味が生まれた。
- ...次は貴方の番です。
鬼灯
- え?
白澤
- 貴方が私の名前を呼ぶんですよ。
鬼灯
- さすがに私の名前くらいはご存知でしょう?
鬼灯
- いやそりゃあ知ってるけど!
白澤
- 僕は呼びたくな...
白澤
- ほぅ、私にだけ呼ばせるおつもりですか。
鬼灯
- 私は愛用の金棒を手で打って威圧する。
- ...い、言わなかったら一体どうするつもり?
白澤
- 奴は身構えながら恐る恐る私に聞いた。
- 殴る。
鬼灯
- やっぱり暴力かよ!
白澤
- ほら早く言いなさい。さもなくば頭が消し飛びますよ。
鬼灯
- わ、分かったって!言えばいいんだろ!
白澤
- はい。早く言ってください。
鬼灯
- うっ...お前本当に闇鬼神だな
白澤
- そんな嫌味事を言った後、奴はふぅ...と息を整える。
- ........................ほ、ほーずき...
白澤
- そして恥じらった様子でぼそりと呟いた。
- ほらこれで満足だろ!
白澤
- ...
鬼灯
- 私は無言で勢い良く金棒を投げる。
- ひぃっ!?
白澤
- 奴は咄嗟にしゃがみこんで避け、金棒は壁に突き刺さった。
- 馬鹿!なんで投げるんだよ!
白澤
- 僕ちゃんと言ったじゃん!
白澤
- 声が小さ過ぎるんですよ。
鬼灯
- それでも言った事には変わりは無...
白澤
- 何か文句がありますか?
鬼灯
- 私は壁に突き刺さった金棒を取り出す。
- うっ...
白澤
- もう一度言ってください。
鬼灯
- っ......
白澤
- ほーずき
白澤
- 声が小さい!
鬼灯
- ほーずき!
白澤
- もっとハキハキと!
鬼灯
- 鬼灯!
白澤
- 私の目を見て!
鬼灯
- ほっ...
白澤
- 奴は私の顔を見た途端、フリーズする。
- 私の名前は?
鬼灯
- .........鬼灯///
白澤
- 奴は顔を真っ赤にし、震えた唇で私の名前を言った。
- ...
鬼灯
- ...///もういい?
白澤
- 奴は気恥しそうに小首を傾げて、私の顔を覗き見る。
- 仕方ありませんね。今回はそれで妥協してあげます。
鬼灯
- ...中々良いモノが見れましたから。
鬼灯
- 良いモノ?
白澤
- 私は奴の側へ近寄る。
- な、なんだよ。
白澤
- そして耳元でこう囁いた。
- 貴方のその表情です。
鬼灯
- えっ
白澤
- 奴は自分の顔に触れる。
- !
白澤
- 顔の温度が手にうつった瞬間、自分が今どんな顔をしているかを察した。
- あ...
白澤
- 奴は更に顔を赤く染める。
- ...バレバレなんですよ、お爺さん。
鬼灯
- え!?それってどういう...
白澤
- では私はこれで失礼します。
鬼灯
- 私は後ろを向いて店の外へ出て行った。
- ちょ、ちょっと待って!
白澤
- ...もう行っちゃった...
白澤
- ...
白澤
- ///バレてるって嘘だろ...
白澤
- 三角巾を目元まで下げると、恥ずかしそうに呟いた。
- __________________
- 最初に奴の好意に気付いた時。
- その時は“嫌悪”しか無かった。
- 鬼灯...///
白澤
- しかしあの時確かに感じたあの感情は、嫌悪とは全くの別物だ。
- 言葉に表すのなら、胸を掴まれるような...
- ...
鬼灯
- _いや、今はそんな事を考えている場合じゃない。
- 私は今から様々な場所に視察へ行かなければいけないのだ。
- 奴のせいで相当無駄な時間を食ってしまいましたよ。
鬼灯
- ......はぁ、今日も残業ですかね。
鬼灯
- そう呟くと、私は次の目的地へと足を進めた。